清澤のコメント:本日、最近の治療事情を勘案して「眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒント」:に加筆しました。
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眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒント (2023.9.14加筆)
清澤のコメント:眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒントとコツです。ボトックスを使う眼瞼痙攣の治療を始めて暫く経った所で、追加治療手段が残されていないかを見返すために、このリストを再度見直します。
1)痙攣の状態の把握には「自己評価表(若倉表)」を用いる.原発性眼瞼痙攣でも薬剤性眼瞼痙攣でも陽性を示すが、片側顔面痙攣ではこの点数は低め「0から10点」。瞬目テストは患者に「軽瞬」「速瞬」「強瞬」(0から9点」をさせ強度を見ます。
2)涙液の質と量の評価(染色とシルマーテスト).ドライアイ点眼と液体コラーゲンプラグ挿入も有効.
3)MRI画像診断:片側顔面痙攣では時に血管圧迫がみつかる。眼瞼痙攣では基本正常なので省略可.
4)「眩しさ」「痛み」への治療として遮光眼鏡も考慮する。市販のサングラスでは不十分。
5)眼輪筋ボトックスは重症度を見て量を増減.予め副作用を十分説明する.
6)「抑肝散加陳皮半夏・ツムラ83」投与も。重症例はリボトリールなど投与も併用。
7)症状を軽減する知覚トリックを利用するクラッチ眼鏡等も検討.
8)最終手段として眼輪筋切除術がある(医科歯科大の形成外科森教授に紹介).下垂手術は極例外的にだけ適応がある。
9)医療者側からの積極的な働きかけ.「眼瞼・顔面けいれん友の会」の紹介や,「目と心の健康相談室」の利用も勧める.
10)患者のニーズを把握するよう努めることが肝要。原点に戻り苦痛(運動、過敏症状、精神症状)を除く工夫を続ける。
ボトックス初回投与例では2週間後程度で再受診させ様子を聞く。以後安定すれば、ボトックス施注希望時の電話予約で良い。
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