眼瞼痙攣

[No.2179] 眼瞼・顔面けいれん友の会 会報 35号到着

2023年11月発行の友の会会報35号が届けられました。その要点を採録してみます。眼瞼痙攣ないし片側顔面痙攣の患者さんに置かれましては、此の原本を来院の際に受け取るか、友の会に加入して定期購読されることをお勧めします。

○ 苦しみと不安の中で見つけた希望、Mさま:2019年から発症。違和感が、人からも不自然に感じられるまでになった。ボトックス後に笑顔が作れず苦しんだ。会合や商談が憂鬱で、将来にも不安を感じた。幸いにもこの病気と折り合いをつけて共存していける道を見つけることができるようになっている。

リモート交流会開催 2023年7月2日:35名

○「九州地区の活動について」原 純一:皆さんの地区に患者交流会を作りませんか?2016年病名確定。閉瞼したり、まぶしかったりで、病名が眼瞼痙攣と月、不安から安堵と喜び。しかし、治らない病気という事で落ち込んだ。病気に対する不安と周りにわかってもらえない実情が、患者と交流したいという引き金になった。3人で呼びかけ人になり、18名くらいの方が連絡して見えた。身近なところで同じ病気の人と知り合える。荒川さんのアドバイスで、オンラインでの講演・相談会「長崎の集い」(9名)をした。

○ 「西日本眼瞼・顔面けいれん友の会の紹介」:概要;兵庫医科大の三村治先生の協力で立ちあげれた。発足2015年2月。活動内容:会報の発行、交流会や例会の開催。

○「グループ別交流」:男性グループ。西日本グループ。東日本グループ。(清澤注、クラッチメガネは其のばねで瞼を持ち上げるのではなく、センソリートリックを助けに、脳に対して瞼を刺激して目を開くことを思い出させるものです。)30代から50代のグループの発表。

○ 質疑応答:

・ジスバル(遅発性ジスキネジア:薬剤性眼瞼痙攣が対象)について若倉先生から説明あり、診療者としての要件は心電図の事前モニター(ST の延長除外を要す)が必要。

・エムラクリームに付いて:痛みを抑えるエムラクリームは1本2000円くらい。麻酔剤の軟膏で、30分しないと浸透しない。白い色が目立つ。保険適用なし(自費で購入していただく)。

・障害認定はあくまで視力と視野で決めるという元の法律は変わっていない。厚労省の調査も始まった。

○ 体験談 KNさん: 最初は他医で行って無効であったが、後に若倉先生のボトックス注射を受けた。「ボトックス注射という点において何ら変わりがないのだから、状況も変わることはないだろうと思っていたが、それは大きな過りであることを気づかさされた。」「ボトックス注射は、いわば芸術のようなものであると思いました。」

「諦めてはいけないんだという事をお伝えするとともに、医師であり小説家でもある若倉先生は、芸術家としての顔もおもちであることを皆様にお伝えして私の経験談を示させていただきます。」

(清澤コメント:この患者さんが述べるように、ボトックスも打てますという程度の数しか経験していない医師と、それを専門に多数打っている医師の間には結果において明確な違いが有ると思います。私も、過去に他所でボトックスを打ったが効かなかったからボトックス注射は辞退するという患者さんにしばしば出会い、困ります。ボトックス注射が眼瞼痙攣治療のすべてではありませんが、ボトックスの注射量や分布には、長年のコツが有ります。症状を評価したうえで十分なボトックス投与量でその他の追加的な方法も加えて、治療のブレークスルーを初診日から切り開く覚悟がこのような場合には患者にも担当医にも必要でしょう。)

 

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