白内障

[No.2307] パワハラ・アカハラをどう防ぐ?:医学界新聞記事抜粋

パワハラ・アカハラをどう防ぐ?:という記事が週刊医学界新聞3549号(2024.1.15)に出ています。その前文と要旨を採録いたします。私は幸いにも被害者としては、この様な事例には直面しませんでしたが、日本の大学では、植物学者の牧野富太郎氏のテレビ番組を見ますと、教授が部下の仕事を取り上げるなどという事はしばしば見られたことだったように感じられました。また、最近では上司や先輩が部下や後輩を育てようと思うあまり、期待水準に達しないと感じられた部下後輩が退職する方向に持って行く様に見える場面も見ました。「勇将の元に弱卒無し」とも聞きますが、今の時代では上司は資質が乏しい場合には諦めてそれを許すことも期待されているのかもしれません。

追記:「勇将の元に弱卒無し」は、上に立つ者が優れていれば、その下につく者も優れているという意味です。「弱卒」とは、弱い兵士、頼りにならない部下の意味で、強く勇ましい将軍の下に、弱い兵士はいないことから、上に立つ者の力量が部下の力量をいかに左右するかということを表しています。この言葉は、蘇軾の『題連公壁』にある「強将の下に弱兵無し」に由来します3英語のことわざでは、「Such captain, such retinue.(この隊長にして、この従者あり)」や「Like master, like men.(主人が主人なら家来も家来)」と表現されるとのことでした

   ーーーーーー

前文: 医学部においてハラスメントに関連したトラブルは後を絶たない。その理由を医局講座制による権威構造に求める声も多いが,広島大学でハラスメント事案に長年対応してきた社会学者の北仲千里氏は,より根源的な部分に問題があると分析する。理系アカデミアのパワー・ハラスメント(以下,パワハラ),アカデミック・ハラスメント(以下,アカハラ)について研究を行う東京医科大学の山崎由花氏との対話から,医学部におけるハラスメントの構造を考える。

  ーーー要旨ーーー

医学部におけるハラスメントの構造と対策について,社会学者の北仲千里氏と医師で教育研究者の山崎由花氏が対話形式で論じたものです。重要な分析情報は以下の通り。

  • ハラスメントの背景:医学部におけるハラスメントは,医局講座制による権威構造だけでなく,医学部特有の文化や価値観,研究環境の変化など,多様な要因に起因していると指摘されています。
  • ハラスメントの種類:セクハラやパワハラだけでなく,アカハラ(アカデミック・ハラスメント)やネグレクト(研究指導の放棄),講義の質の低さなど,様々なハラスメント事案が存在しています。
  • ハラスメントの対策:ハラスメントを防ぐためには,ルールや評価基準の明文化,ハラスメント予防教育,法律や事例の共有,異分子の存在を受け入れる文化の醸成など,多角的な取り組みが必要だと提言されています。
  •  ーーーーーー
  • 注 アカデミックハラスメント:

    アカデミックハラスメント(アカハラ)は、大学や研究機関などの学術機関において、教職員が教育・研究上の権力を濫用し、他の構成員に対して不適切で不当な言動を行うことにより、その者に対して精神的・身体的損害を与える人格権侵害です1

    具体的な事例としては、以下のようなものがあります23

    • 学習・研究活動への妨害
    • 卒業・進級・単位取得の妨害
    • 進路への選択権の侵害
    • 指導の放棄・差別
    • 不当な経済的負担を強制
    • 研究成果の横取り
    • 暴言や過度の叱責
    • 不適切な研究教育環境の強制
    • 指導権限の濫用
    • プライバシーの侵害
    • 他大学の学生、留学生、ゲストなどへの不当な行為

    これらの行為は、大学の構成員が教育・研究上の権力を濫用し、他の構成員に対して不適切で不当な言動を行うことにより、その者に対して修学・教育・研究ないし職務遂行上の不利益を与え、あるいはその修学・教育・研究ないし職務遂行に差し支えるような精神的・身体的損害を与えることを内容とする人格権侵害を指します。この問題は、大学や研究機関の閉鎖性や特殊性、そして力関係の不均衡が背景にあると考えられます。

  • 注:パワーハラスメント:

    パワーハラスメント(パワハラ)は、職場における優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害される行為を指します。

    具体的な事例としては以下のようなものがあります:

    • 業務上明らかに必要性のない言動
    • 業務の目的を大きく逸脱した言動
    • 業務を遂行するための手段として不適当な言動
    • 当該行為の回数、行為者の数等、その態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を超える言動

    これらの行為は、労働者が業務を遂行する上で看過できない程度の支障が生じることを内容とする人格権侵害を指します。この問題は、職場の閉鎖性や特殊性、そして力関係の不均衡が背景にあると考えられます。パワーハラスメントの防止は、事業主の義務とされていま。具体的な対策としては、事業主の方針の明確化、相談窓口の設置、事実関係の迅速な確認と適切な対応、再発防止策の講じることなどが挙げられます。また、被害者のプライバシーの保護や、相談したこと等を理由とした不利益な取扱いの禁止も重要な要素となります。

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