広島への原爆投下の後、けがをした女性患者の目を調べるのにこのデマル鈎が使われている映像が2分31秒からの部分に出ていました。デマル鈎は、一時的な開瞼や、切開部位の開口保持、眼瞼下垂手術時の術野の確保、または外傷性により開瞼が困難な場合など、様々な状況下で今でも使用します。開瞼鈎は眼科のみならず、形成外科、美容外科においても使用されています。イナミ社では4種類の鈎幅をラインナップしており、様々な切開創に対応できます。(イナミ社カタログより)別のページを見ると、表面がスムースだから使用時に点眼麻酔剤は不要との記載もあります。(https://meisha.info/archives/176 図もここから)
上眼瞼の裏側の異物を探すには、2重反転という方法で上瞼を反転させ上のフォルニクスに隠れた異物を探したりもします。私はデマルのスペルをいつも考えてしまいます。Desmarres EyeLid Retractorでよさそうです。
Louis-Auguste Desmarres:
Louis-Auguste Desmarres (1810 年 9 月 22 日 – 1882 年 8 月 22 日) はフランスの眼科医で、ウールのエヴルーで生まれました。
背景
医学の学位を取得した後、彼はパリでフレデリック・ジュール・シシェル(1802–1868)の助手になりました。彼はパリの病院で内科医として働き、スイスの眼科医ヨハン・フリードリッヒ・ホーナー(1831–1886) の教師でした。
Desmarres は 19 世紀のフランスでよく知られた眼科外科医の 1 人であり、 Traité théorique et pratique des maladies des yeux (1847 年)と呼ばれる眼の病気に関する重要な教科書で記憶されています。彼は翼状片の外科的処置を導入した功績が認められており 、「Desmarres 湾曲した眼瞼リトラクター」、「Desmarres角膜切開器」、「Desmarres霰粒腫 鉗子」など、彼にちなんで名付けられた多くの手術器具があります。彼の名前は、涙管にあるNocardia種からなる結石として定義される「Desmarres の涙石」にも関連付けられています。
彼はヌイイ・シュル・セーヌで亡くなりました。
眼疾患治療の理論と実践:ルイ・アウグスト・デマル:英語版で2019年の復刻もあるそうです。
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