白内障

[No.920] クリニックにおける患者急変時の対応:日本医師会雑誌2022、9

清澤のコメント:医院で患者さんが心肺の問題を起こした時には応急措置をしながら救急車の出動を依頼することになります。その実際の手順などを訓練することが記載されています。以前のクリニックでは1年に一人くらい救急車をお願いすることがありましたし、AEDも準備しておりました。患者総数のはるかに少ない現在の医院では今までそこまでの事態はありませんでした。文を読んで対応を再考することにしましょう。単語:BLS:basic life support 一時救命措置/ALS: advanced life support, 二次救命措置/CLS: clinic life support、医院での救命措置/AED: Automated External Defibrillator.

   ーーー本文抄出ーーーー

クリニックにおける患者急変時の対応:

――Clinic Life Supportコースの開発と実践 中村京太、森村尚登

 

心肺停止からの生存率を最大にするには、良質の科学にも路づいた取り組みを普及させ、市民と医療従事者への教育を進める必要がある(JRC蘇生ガイドライン2020)。特別な医療機器を必要としない一時救命処置や医療提供環境が整った病院での二次救命の学習機会が整備されてきた。2020年病院・診療所で発生した心肺機能停止傷病者の搬送例は1647件(心肺機能停止搬送例の1.3%)。

  • コースの準備:横浜市医師会と横浜市立大旧救命学きょうしつでCLSコースの開発と運営を行った。胸骨圧迫のみを求めるという考え方もあったが、各クリニックの多様性を踏まえ、BISAEDの手技確保に加え、可能な施設では静脈路確保とアドレナリン投与、バッグマスクによる人工呼吸手技の獲得までをコースに含める。
  • コースコンテンツの開発:コースは2時間半。前半はBIS手技のトレーニング、後半は転院調整やチーム医療を含めたチームトレーニング。

  ――――――

表1:CIS 手順書(救急通報に関するページ)

119番通報担当

 どんなに焦っていても、“救急車”を“どこ”に出動させるかを最初に伝えることが重要です。電話で対応する救急指令課員の質問に随ってください。

想定される電話応答

□最初に必ず聞かれる3つの質問

119番横浜の消防です。火事ですか?救急車ですか?」」⇒救急です

「救急車を向かわせる住所から教えてください。」⇒〇〇区△△町11 〇×クリニックです。

「患者さんの年齢、性別は?」または「患者さんは何歳の男性?女性?」⇒〇×歳、男性、心肺停止で現在蘇生中です。(この時点で、すでに救急隊の出場指令が出ています)

□聞かれる可能性がある質問

「状況を詳しく教えてください」⇒倒れた時間、患者の疾患名、現在心肺蘇生を実施していること、AEDの有無と実施状況(可能な範囲で)

「転院先は決まっていますか?」⇒決まっていません。救急隊で搬送先の選定をお願いします

:求められる具体的なアクションを時系列ん文字化し手順書を作成した。例えば119番通報でのやり取りは定型化しているため、事前に伝える内容を準備しておけば、短時間で必要な情報を伝えることができる。緊急事態に本手順書を参照しながら対応するようにコース内で教育した。

   ――――――

  • コースの開催
  • 準備機材、人材(略)

4,コースの自洗と評価:10回で38クリニック、212人が参加した。受講前アンケートと受講後アンケートのまとめ。

  • 考察:緊急蘇生の機械はまれだが、患者急変時には質の高い蘇生技術と、転院に向けた手続きや家族対応が求められる。
  • BISで必要なテクニカルスキル。
  • チームトレーニングの重要性
  • 机上シミュレーション
  • 柔軟なチームパフォーマンスにつなげる、

◎終わりに

  ―――単語―――

BLS:basic life support 一時救命措置

ALS: advanced life support, 二次救命措置

CLS: clinic life support、医院での救命措置

AED: Automated External Defibrillator

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