結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)

[No.2611] 「主な抗菌点眼液・眼軟膏一覧」を受け取りました

「主な抗菌点眼液・眼軟膏一覧」というパンフレットを製薬会社の方が、お届けくださいました。それも参考にして、日本の眼科で使用される主な抗菌薬(点眼薬)とそれぞれの特徴を再度以下にまとめてみました。自分が普段処方しないものもその帰属位は覚えておきたいです。

 

1,フルオロキノロン系: フルオロキノロン系は最も広範に用いられている眼科の抗菌薬で、点眼も多種類があります。一方耐性菌に対する恐れからこれを漫然と使う事に対する反省もなされます。点眼液ではタリビット点眼液(0.3%)、クラビット点眼液0.5%、クラビット点眼液1.5などがあります。タリビット眼軟膏0.3%は良く使われる眼軟膏です。ガチフロキサシン水和物(ガチフロ点眼液0.3)、ロメフロキサシン(ロメフロン点眼液0.3%)、トスフロキサシン塩酸塩水和物(オゼックス点眼液0.3%、トスフロ点眼薬0.3%)、ノフロキサシン(ノフロ点眼液0.3%、バクシダール点眼液0.3%、)、モキシフロキサシン(ベガモックス点眼0.5%)もこの括りのフルオロキノロンです。

o            特徴: 眼の表面に対する広範な細菌感染に有効で、軟膏です。

o            使用: 細菌性結膜炎や角膜炎の治療に適しています。

 

2,アミノグリコシド系:ゲンタマイシン点眼液 0.3%(日点);

o            特徴: グラム陽性菌とグラム陰性菌の両方に対して効果的です。

o            使用: 細菌性結膜炎や角膜炎の治療に適しています。

o            トブラシン点眼液0.3%、ジベカシン(パニマイシン点眼液0.3%)も同様にアミノグリコシド系の点眼液です。

3,クロラムフェニコール系:クロラムフェニコール点眼液 0.5%「ニットー」:

o            特徴: 広範な細菌に対して効果があり、緑内障手術後の感染予防にも使用されます。

o            使用: 細菌性結膜炎や角膜炎の治療に適しています。

 

4,セフェム系:ベストロン点眼液0.5%はセフメノキシム塩酸塩です。

この薬剤は使用する前に自分で溶解して点眼を開始する必要があります。:

 

5,マクロライド系:アジスロマイシン水和物を成分とする点眼薬にアジマイシン点眼液1%があります。マイボーム腺感染の眼瞼炎に用いられます。点眼の仕方は、はじめは11回ではじめ、その後2回に増やし、14日使用と指示が多少複雑です。エコリシン眼軟膏はマクロライド系のエリスロマイシンとポリペプチド系のコリスチンを併せた軟膏で従来から広く使われてきました。

 

これらの抗菌薬は、眼科の感染症治療に広く使用されています。患者さんに適切な薬剤を選択するために、症状や感受性スペクトラムを考慮して処方されます。

(別の参考ページ:眼科抗生剤点眼 細菌性結膜炎、感受性スペクトラムまとめ | めだまにあ (medamania.com)

メルマガ登録
 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。