片眼性結膜下出血について
患者さんへ
突然目の白い部分が真っ赤になって驚かれたかもしれませんが、これは「結膜下出血」と呼ばれるもので、通常は深刻な病気ではありません。ここでは、結膜下出血の原因、診断、治療について説明いたします。
原因
結膜下出血は、結膜と呼ばれる目の表面を覆う薄い膜の下で血管が破れた結果として起こります。一般的な原因は以下の通りです:
- 眼の外傷:目をこすったり、外からの衝撃で血管が破れることがあります。
- 急激な血圧変動:激しい咳、くしゃみ、嘔吐、または便秘によるいきみなどで血圧が急上昇することがあります。
- 血液凝固異常:血液をさらさらにする薬(抗凝固薬)や血液の凝固に影響を与える病気が原因となることがあります。
- 高血圧:慢性的に血圧が高い状態も血管に負担をかけることがあります。
- その他の原因:糖尿病、動脈硬化、過度のアルコール摂取なども関与することがあります。
診断
診断は主に視診によって行います。医師が目の外観を確認し、特に異常がないかどうかを確認します。また、患者さんの健康状態や服用中の薬についても確認します。必要に応じて以下の検査を行うこともあります:
- 血圧測定:高血圧が原因かどうかを確認します。
- 血液検査:血液凝固の状態を調べるための検査です。
治療
結膜下出血は通常、数日から2週間ほどで自然に治癒します。特別な治療が必要なケースは少ないですが、以下の方法で症状を和らげることができます:
- 温罨法(温湿布):目の周りに温かい湿布を当てることで血液循環を促し、回復を早めることができます。1日に数回、10分程度を目安に行ってください。
- 目を休める:過度に目を使わず、目の疲れを防ぐことが重要です。
- 抗凝固薬の管理:血液をさらさらにする薬を服用している場合は、医師の指示に従って適切に管理してください。
注意事項
- 症状が改善しない場合:結膜下出血が2週間以上続く場合や頻繁に再発する場合は、再度眼科を受診してください。
- 視力の変化:視力の低下や痛みを伴う場合は、直ちに医師の診察を受けることが重要です。
結膜下出血は見た目には驚くことが多いですが、通常は深刻な問題ではありません。何か心配なことがあれば、いつでもご相談ください。
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