清澤のコメント:複視の原因を調べると筋無力症は時々見かけます。このうちでも重症である「全身型の重症筋無力症」に新薬が認可されたそうです。興味のある方は元記事をご覧ください。投与は神経内科医により行われます。適応はステロイドほかの従来の薬剤が効かない場合とされていますから、重症筋無力症のすべてではありません。。
ーーー要旨ーーー
- 【新薬】ロザノリキシズマブ(リスティーゴ):全身型重症筋無力症に週1回投与の皮下注製剤で、抗FcRnモノクローナル抗体製剤として2023年11月に発売された。
- 重症筋無力症の病態と治療:神経筋接合部の自己免疫性疾患で、AChR抗体やMuSK抗体などが病因となる。ステロイドや免疫抑制薬、抗コリンエステラーゼ薬、抗補体薬、抗FcRn薬などが薬物治療として使用される。
- ロザノリキシズマブの作用機序と臨床試験:IgGとFcRnとの結合を競合的に阻害し、血清中総IgG濃度を低下させる。1国際共同第III相試験(MG0003試験)および長期継続投与試験(MG0004試験、MG0007試験)から有効性および安全性が確認された。
- ロザノリキシズマブの副作用と使用上の注意:重篤な感染症、無菌性髄膜炎などの重大な副作用が報告されている。感染症の発現や肝炎ウイルスの再活性化に注意し、血液検査や肝機能検査を定期的に行うこと。冷蔵庫で保存し、2サイクル以降の投与の必要性は臨床症状に基づき判断すること。
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