清澤のコメント:自由が丘清澤眼科を開院してひと月が過ぎました。永富眼科様から引き継いだコンタクトレンズの患者さんを拝見して気が付いたことがあります。それは強度近視の患者さんが非常に多いということです。昔は-8.0デオプトリーよりも強い近視を強度近視high myopia(=病的近視 pathologic myopia)と定義していたと思うのですが、最近は-6.0になったようです。強度近視の眼底病変については先に別の原稿で引用説明をしました。ほとんどは左上図のAかBですがEやFの患者さんもおられます。今日は強度近視に起きやすい眼病変を説明した文を、山本節先生監修のパンフレットから引用してみます。
強度近視の眼に起こりやすい病気には
1)飛蚊症:これは眼の中の大部分を占める透明な硝子体に混濁ができて、蚊が飛んでいたり、糸くずがついているように見えるものをいいます。特に明るい空や白い壁を背景視してみると混濁が良くわかります。また本を読むとき、子の混濁が気になって邪魔になったりすることがあります。子の混濁は中年以上になると現れることが多く、そのほとんどが硝子体の編成とされています。近視眼では若い年齢からこの混濁を見ることが多く、通常、放置していても悪くありませんが、時に網膜剥離を引き起こすことがあるので注意が必要です。
2)網膜剥離:眼の網膜が剥がれてくるもので、飛蚊症が酷くなったり、黒い膜が垂れて視野が狭くなり、視力低下を生じ、そのまま放置す麗奈失明に至るものです。網膜剥離は一般ン近視眼に多いとされていますので、目を打ったりすることのないよう注意が必要です。網膜に変性や裂孔が早期に見つかると、レーザーでくっつけて予防できますが、網膜が剥がれてしまうと入院手術が必要です。
3)緑内障:マイナス6.0(ジオプトリー)以上の強い近視の人の約3%が緑内障を合併するといわれ、一般よりも高率に発生しています。
4)白内障:強度近視の人では不通よりも早く、中年になって白内障が起こるため、視力障害が起こり、明るい所でまぶしさを感じるようになります。
5)黄斑部変性:網膜の中心部、黄斑部が変性を起こしてくると視力が低下してきます。
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