コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.3321] 夜間オルソケラトロジーに関連する微生物角膜炎の発生率:多施設共同研究

  • 臨床調査 公開日:第69巻、139-143ページ、(2025年) この記事を引用する
    平岡 隆弘, 松村 彩子雄一ほか

      目的;オルソケラトロジー(オルソK)レンズを装着している日本人患者における微生物性角膜炎の発生率を調査する

      研究デザイン;多施設共同研究

      方法:この研究は日本の 4 つの病院で実施され、オルソケラトロジー レンズを処方され、少なくとも 3 か月間装用した 1,438 人の患者が対象となりました。患者の人口統計、レンズの特性、レンズのケア システム、および微生物性角膜炎の存在に関するデータは、医療記録から抽出されました。オルソケラトロジー レンズの装用期間は、最初の装着日から患者の最後の診察日まで計算され、レンズ装用の合計年数がレンズ装用人年として使用されました。微生物性角膜炎の発生率は、登録されたすべての参加者の感染例数をレンズ装用合計人年数で割って計算されました。

      結果:1438 人の患者のうち、753 人が男性、685 人が女性で、平均年齢は 12.7 ± 5.4 歳でした。オルソケラトロジー レンズの平均装用期間は 5.2 ± 4.5 年、平均レンズ度数は -3.52 ± 1.41 D でした。登録された全患者のレンズ装用人年数は合計 7415 人でした。微生物性角膜炎が 4 例確認され、オルソケラトロジー レンズ装用者における微生物性角膜炎の全体的な発生率は 10,000 人年あたり 5.4 (95% CI: 1.0–9.8) でした。

      結論:この研究は、オルソケラトロジーレンズに関連する微生物性角膜炎の発生率を推定する上で、これまでで最大のサンプル数となります。発生率は、オルソケラトロジー関連の微生物性角膜炎に関するこれまでの研究と同程度か、わずかに低く、また、毎日装用するソフトコンタクトレンズの発生率と同等でした。

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