【感染症ヘルパンギーナ】大阪府で9年ぶり「警報レベル超、大きな流行」患者報告は『超右肩上がり』発熱と口の中の症状に注意
大阪府の資料より
大阪府は府内におけるヘルパンギーナの、定点あたりの1週間(6月12日から6月18日)に報告された患者報告数が「6.55」となり、警報レベルの「6」を超えて、大きな流行になっていると発表しました。 前回警報レベルを超えたのは、2014年7月7日~13日で、9年ぶりの「大流行」となります。 ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎で、特別な治療法は無く、乳幼児を中心に夏に流行します。府は家庭での手洗いの習慣づけや、保育所や幼稚園、学校などでの感染予防を心がけるよう呼びかけています。
ヘルパンギーナとは
大阪健康安全基盤研究所によりますと、ヘルパンギーナはエンテロウイルスの感染によって引き起こされる高熱と咽頭の水疱が特徴的な疾患で、主に小児で夏季に流行します。 原因ウイルスは経口・飛沫・接触により感染します。保育所、託児所、幼稚園では玩具のこまめな消毒が望まれ、潜伏期は3日から4日です。症状が消失したあと3週間から4週間の長期にわたり、ウイルスが糞便中に排泄されることがあります。 予防については、人との接触を少なくし、こまめな手洗い等を心掛け日常的に清潔を保つこと、そして、おむつ交換など排泄物の適切な処理が重要となります。特定の治療法はありません。口腔内に水疱ができ、飲み込みにくいなど食事がとりづらいため、柔らかく薄味の食事をするなどの工夫を施し、水分補給を心掛けることが大切だということです。
眼科関連では;ヘルパンギーナによる眼症状は、一般的には報告されていません。しかし、重症例では、角膜炎や結膜炎などの眼の合併症が発生することがあります。
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ヘルパンギーナ( Herpangina)は、コクサッキーウイルスの一種が原因となって起こるウイルス性疾患。原因ウイルスは、ピコルナウイルス科のエンテロウイルス属に属するコクサッキーウイルスA群(2,3,4,5,6,10型)が主で、他にB群やエコーウイルスで発症する場合もある。エンテロウイルス感染症の病型は非特異的熱性疾患が多いが、ヘルパンギーナは手足口病やプール熱などとともに特異的な病態をもつ疾患として位置づけられる。温帯地域では夏季を中心に流行する急性熱性疾患(いわゆる夏かぜの代表的疾患)である。
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