小児の眼科疾患

[No.2664] スマホの使い過ぎが視機能の発達に及ぼす影響:鈴木武敏記事拝読

 清澤のコメント:スマホの使い過ぎが視機能の発達に及ぼす影響という題名の署名記事が月刊保団連(20245号 1420)に掲載されています。最近は3歳未満でもスマホをいじる子供がおり、小中学生ともなれば、その使用禁止はもう考えられません。その弊害を知りながら、子供にスマホと、どう付き合わせるかを論ずることになります。鈴木先生は眼鏡処方に詳しい医師で、奥州市での開業の傍ら、このようなテーマで盛んに発信しておいでのかたです。記事の要旨を採録します。

スマホの使い過ぎが視機能の発達に及ぼす影響:鈴木武敏

スマホ長時間使用の影響

〇電車の中でスマホに熱中する人々:近見は輻輳、調節、縮瞳を起こす。屈折・調節関連で:調節異状、近見障害、眼精疲労、頭痛、肩こり。眼球運動関連で:両眼視異状、瞳孔反応異常、複視、輻輳異常を引き起こす。

〇内斜視と外斜視でスポーツに支障:急性内斜視が取り上げられるが。「外斜位」も増えている。

〇視機能だけでなく、精神の問題も:スマホ中毒は薬物中毒に似ている。視線恐怖症もいる。

〇ブルーライトの影響は不明

スマホの影響と眼鏡矯正の難しさ

〇近視の振りをする「目はウソつき」:スマホを長時間使うと遠くを見ても水晶体は熱いままになる。検影法利用が必要。

〇非医師による視力検査の危険性

〇眼鏡店に行く前に眼科での受診を

〇3時間以上のスマホ利用は注意:近見反応、調節検査、立体視検査、眼位検査、抑制検査も行うべき。

スマホ問題の講演等の配布資料に

〇スマホ障害を減らすスマホの使い方の基本

1,画面はできるだけ大きいものを画面から30-40センチ離してみる

2,一日使用時間は合計1時間以内:10分見たら10秒休む

3,幼児、小児期はできるだけ使わせない:両眼視が侵される。

4,近視予防対策としての注意点:休みながら使う、眼に近づけない。祖と遊ぶが大事。

5,学力低下の問題と睡眠への影響:スマホ時間が長いと成績低下。暇な時間が定着に有効。自分で考えなくなる。睡眠が浅くなる

6,心への影響SNSで否定的発言が増す。家庭内暴力、引きこもり等が増す。

7,眼鏡処方が難しくなる

8,無意識のうちに親が消極的ネグレクトしていないか

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