社会・経済

[No.4023] 映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転(The Big Short, 2015年公開)』を見直しました。

ネットフリックスでThe big shortという映画を見直しました。3組の主な登場人物群とその役割、そしてそれぞれの損益がどの程度であったかも含めて説明してください。

ChatGPT:

映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転(The Big Short, 2015年公開)』は、2008年のリーマンショックにつながったアメリカの住宅バブル崩壊を題材にしています。内容は金融用語が多く難解ですが、物語は「サブプライム住宅ローン」の破綻をいち早く見抜き、それに賭けた3組の投資家たちを中心に描かれています。以下では、主要な3組の登場人物の役割と最終的な損益について整理します。


① マイケル・バーリ(Scion Capital)

  • 人物像

     医師免許も持つ風変わりなヘッジファンドマネージャー。社会性は乏しいがデータ解析力に優れている。

  • 役割

     膨大な住宅ローンデータを精査し、「多くの住宅ローンは返済不能になる」という事実を最初に発見。そこで彼は住宅ローン債権を束ねた金融商品(MBSやCDO)を信用不安で価値が暴落すると予測し、それに逆張りする「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」を購入。これは「保険のような商品」で、住宅ローンが破綻すれば巨額の利益になる。

  • 損益

     当初は投資家から「金をドブに捨てている」と批判されるが、バブルが崩壊すると一気に大勝利。約26億ドルの利益を出し、自身も1億ドル以上を得たとされる。


② マーク・バウム(スティーヴ・カレル演じる、実在のスティーヴ・アイズマンがモデル)

  • 人物像

     皮肉屋で社会の不正を憎む性格。自身の弟の死を抱え、常に苛立ちを持つが、不正を暴くことに使命感を感じている。

  • 役割

     投資銀行のデリバティブ営業マン(ジャレッド・ベネット=モデルはグレッグ・リップマン)から情報を得てサブプライムの実態を調査。フロリダの住宅地を訪問し、返済能力のない人々にまでローンが貸し付けられている現場を目の当たりにし、崩壊は避けられないと確信する。

  • 損益

     彼と仲間のファンドはCDSを大量に買い込み、最終的に10億ドル規模の利益を上げる。ただし本人は「儲けて嬉しい」というより「社会全体が欺かれ破滅した」事実に怒りを強めた。


③ チャーリー・ゲラー&ジェイミー・シプリー(若手投資家コンビ)+ ベン・リカート(隠居した銀行マン)

  • 人物像

     デンバーの小さなガレージファンドを運営する若者2人。偶然バーリのレポートを見つけ、住宅バブル崩壊に気づく。取引の規模が小さいためウォール街の市場に直接アクセスできず、かつて大銀行にいたベン・リカート(モデルはベン・ホケット)の協力を得る。

  • 役割

     リカートの人脈を使い、大手銀行を通じてCDSに参入。市場操作の不透明さや格付け機関の欺瞞を知り、金融システム全体の腐敗を目撃する。

  • 損益

     最終的に約2億ドルの利益を得たが、若い2人は「自分たちだけが儲かり、庶民が苦しむ」ことに罪悪感を覚える。彼らは喜びではなく「敗北感」を抱えて幕を閉じる。


まとめ:3組の視点から見た崩壊

  • バーリはデータ分析力で真実に到達し、巨利を得た。

  • バウムは現場調査と正義感で詐欺的金融システムを暴き、利益を出しつつも社会の腐敗に絶望した。

  • 若手コンビは偶然と機会で参入し、成功したものの道徳的な葛藤を抱えた。

映画は「彼らが正しくても世界は救われなかった」という皮肉を描きます。住宅バブル崩壊によって何百万人もの一般人が家や職を失い、リーマンショック後には世界的な金融危機が訪れました。投資家たちは数億~数十億ドル単位の利益を得ましたが、その代償は社会全体が負担することになったのです。

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