患者さんに説明する材料として、網膜のドルーゼンについて再度調べてみました。
ドルーゼンとは、眼底に見られる黄白色の小円形隆起病変を指します。網膜の細胞から出る老廃物で、加齢によりうまく処理されなくなると生じます。加齢黄斑変性の前駆病変であることが重要です。
アイキャッチ画像に見るように、ドルーゼンは健康診断での眼底カメラで指摘されることもよくあり、眼底に黄白色のドルーゼンと呼ばれる病変がみられる場合があります。将来新生血管が発生し、加齢黄斑変性になる可能性があります。これに伴い変視症を訴える患者さんもいます。ドルーゼンを指摘された方は定期的な経過観察が必要です。
下の図は各所で引用されているものですが、網膜色素上皮細胞の下側に老廃物が蓄積している嬌態を示しています。
現在、ドルーゼンそのものに対する治療法はありません。ただし、加齢黄斑変性の予防には、喫煙を控える、健康的な食生活を心がける、紫外線対策をするなどの生活習慣の改善が有効です。ルタックスなどのルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンC 及びビタミンE、亜鉛、銅などを含むサプリメントを試すことをお勧めすることも出来るでしょう。定期的な眼科受診を受けることで、早期発見・早期治療が可能です。
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