[No.2498] 黄斑層状円孔とは、その対処法は？

網膜層状円孔（黄斑円孔）について説明いたします。

網膜層状円孔とは

網膜層状円孔は、網膜の中心部である黄斑に小さな穴（円孔）が形成される病気です。黄斑は視力の中心を担当しており、視力低下や歪んだ視覚を引き起こすことがあります。

症状

黄斑層状円孔の症状は以下の通りです：

1. 中心視力の低下: 文字や細かい物体を見る際にぼやけて見えたり、見えにくくなったりします。
2. 歪んだ視覚: 直線が曲がって見えたり、物体の形が歪んで見えたりすることがあります。
3. 視野の欠損: 黄斑円孔が進行すると、視野の中心部に欠損や暗い領域が生じることがあります。

原因

黄斑円孔の主な原因は加齢による硝子体の変化です。硝子体は透明なゼリー状の物体で、眼球内部を占めていますが、加齢とともに徐々に溶けていきます。その溶けた硝子体が網膜黄斑部を上に引き上げる力を生じ、網膜に変化を起こします。

治療法

完成された黄斑円孔の治療法では、手術が基本です。具体的には、硝子体手術を行います。手術では、硝子体を吸引除去し、特殊な医療用ガスを注入して円孔を圧迫し閉鎖させます。術後は数日間うつぶせの姿勢を取ってもらう事があります。早期の診断と適切な治療が重要です。