喫煙関連がんの減少により、がんによる死亡者数が減少 JAMA
清澤のコメント:タバコが肺がんの原因として指摘され、禁煙や周りの人への煙の害が嫌われて社会での喫煙の習慣がなくなってきたことはここ数十年の社会の大きな変化です。この様な状況の中で、「喫煙関連がんの減少により、がんによる死亡者数が減少」したという統計が発表されています。3年ほどの短期的な傾向では、がんによる死亡者数は男性で年間約2%、女性で年間約1%減少していという事です。
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医療ニュース速報 サマンサ・アンダーラー
JAMA. 2025年5月23日オンライン公開。doi:10.1001/jama.2025.6461
「がんの現状に関する年次報告書」によると、米国のがんによる死亡率は過去 20 年間で低下しており、その主な要因は肺がんやその他の喫煙関連のがんの減少です。
研究者らは、2019年から2022年までの短期的な傾向を調べたところ、がんによる死亡者数は男性で年間約2%、女性で年間約1%減少していることを発見しました。COVID-19パンデミックの初期には、スクリーニングの中断により新規がん症例数は予想よりも少なかったものの、死亡率は安定していました。
0~14歳の小児がんによる死亡率は、2001年から2022年にかけて年平均1.5%減少しました。15~39歳の死亡率は、2001年から2020年にかけて減少したものの、2020年から2022年にかけては安定しました。
タバコ関連がんの発生率は低下したものの、女性の乳がん、子宮がん、膵臓がん、腎臓がんなど、体重過多に関連するがんの発生率は上昇し、特に女性ではより多くの原発性がん部位で増加が見られました。研究者らはCancer誌で、これらの格差は人種や民族による格差と併せて、軽減するためにさらに調査・理解を深める必要があると指摘しています。
オンライン公開: 2025年5月23日。doi:10.1001/jama.2025.6461
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