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[No.3790] 自由が丘駅北口すぐ:話題の薬膳ラーメン店「星星倶楽部」訪問記

自由が丘駅北口すぐ:話題の薬膳ラーメン店「星星倶楽部」訪問記

~辛さと香りの個性が際立つ“漢方系ラーメン”の世界~

自由が丘駅の北口を出て、老舗の天ぷら店天一の隣、かつて油そば専門店があった場所に2025年6月末に新たにオープンした「星星倶楽部(シンシンクラブ)」。この小さなお店が最近ちょっとした話題を呼んでいます。

星星倶楽部は、薬膳をコンセプトにした中華麺のお店で、あのヘルシー志向で人気の中華レストラン「ゼンルーム(ZEN ROOM)」と同じ経営母体が手掛けています。ゼンルームは東京都目黒区緑が丘2‑25‑17 自由が丘 T‑one ビル 1F 自由が丘駅から徒歩約4分。2012年7月4日開店、現在で約13年間営業中。ゼンルームが比較的ナチュラルで都会的な雰囲気を持つとされるのに対し、星星倶楽部はもっとストレートに“東洋医学”と“刺激”を前面に打ち出した、ビビッドな中国色が印象的な小空間です。

まず驚くのが、店舗外からでも感じられる薬膳の香り。漢方薬に親しみがある方には心地よく感じられるかもしれませんが、苦手な方にとってはやや刺激が強いかもしれません。筆者も入店早々、ふわりと鼻を突くような薬膳特有の香りに圧倒されました。

注文はすべてスマートフォンでのQRコード読み取り式。現金は使えず、キャッシュレス決済のみという点も現代的な設計です。高齢者やスマホ操作が苦手な方には少々ハードルが高く感じるかもしれません。注文を終えた後も、料理が出てくるまでに相当な時間がかかり、一度はスタッフに「注文は通っていますか?」と確認してしまったほど。店内は10席ほどと小ぶりながら、平日の夜7時過ぎには店内の8割が埋まり、テイクアウト客もちらほら。集客は順調な様子です。

肝心の料理について。筆者は辛さ控えめのメニューを選びましたが、それでも相当な辛さに驚かされました。見た目は真っ赤ではないものの、スープの底からじわじわと刺激が迫ってくるような感覚があります。薬膳スープに使われている漢方素材が辛味を引き立てているようです。

具材は凝っており、干しエビやきくらげ、スパイスで漬け込んだ鶏肉などがバランスよく盛り付けられています。ただし、薬膳特有の苦味や香りが前面に出ており、筆者個人としてはその“漢方臭さ”にやや辟易し、中華麺は3割しか食べられませんでした。おそらく、薬膳を好む方向けに尖らせた味の設計なのだと思われます。

一方、ゼンルームは比較的穏やかで万人受けするアジアンテイストの料理が中心。両者を比べると、星星倶楽部は薬膳・激辛・刺激に振り切った“チャレンジ志向”のお店と言えます。

内装はピンクを基調にしたポップで濃厚な中国風デザイン。小規模ながらも写真映えを意識したつくりで、SNS投稿を意識する若い層には刺さるかもしれません。

まとめると、星星倶楽部は自由が丘という街に新たなスパイスをもたらす存在です。スマート注文やキャッシュレスなどのデジタル化、高薬膳指向の料理設計、そして強いビジュアル演出と、“尖ったコンセプト店”としての意気込みが随所に感じられる店です。

万人におすすめできるお店ではありませんが、「辛いものが好き」「薬膳や漢方に興味がある」「自由が丘で新しい味を試してみたい」という方には、一度足を運んでみる価値があるかもしれません。


※場所:自由が丘駅北口すぐ、天ぷらの老舗天一の隣

※経営:ゼンルーム(ZEN ROOM)系列

※注文方法:QRコードによるスマホ注文/キャッシュレス決済のみ(現金不可)

※営業時間:夜は7時台が混みやすい印象。10席前後と小規模。

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