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[No.1079] アクアパッツァに思う

清澤のコメント:麻布競馬場著「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」から、「青山のアクアパッツァ」の場面。私、フレンチのブイヤベースなら知っていたのですが、イタリアンのアクアパッツァは知りませんでした。

おしゃれイタリアンの定番「アクアパッツァ」とは

白い皿に盛り付けられた、鯛の切り身のアクアパッツァ

Photo by macaroni

「アクアパッツァ」は、イタリア南部・ナポリ地方の郷土料理。焼いた魚を水で煮込んで旨みを引き出し、トマトやオリーブ、あさり、ムール貝などの具材を加え、オリーブオイルでシンプルに仕上げる料理です。

アクアパッツァの始まりは、ナポリの貧しい漁師たちが、売れ残った魚で作っていた料理から。当時は魚を焼いて海水で煮込み、トマトとオリーブオイルだけを加えたシンプルなものだったそうです。

ブイヤベースとの違い

ブイヤベースは南フランス・プロバンス地方にあるマルセイユが本場の料理。炒めた香味野菜とトマト、4種類以上の魚介類、タイムやローリエなどのハーブを、水から煮込んで作ります。

たくさんの野菜や魚介類を使うブイヤベースと比べて、アクアパッツァの具材は1種類の魚と貝、トマトやパセリだけ。つまりアクアパッツァは「シンプルな魚のスープ煮」で、ブイヤベースは「複数の魚介類を使うハーブや香味野菜が効いたスープ煮」だといえます。;とのこと。

この物語では二卵性双生児の片割れの姉は浜松医大を出て広尾の病院に勤務し、同級生だった医師と同棲している。
学習院大学を出て港区に就職するも、職場のスキャンダルで離職した彼女は、「高卒で、でも2社売却して、今はエンジェル投資なんかをやりながら適当に生活しているらしい」男に部屋を借りてもらった。44歳になる彼は、「おそらく結婚する気もないし、私以外にも、私と同じようにインスタで釣り上げた女の子がたくさんいるんだと思う。」という。
 父母と誕生日を祝いにイタリアンレストランに来ているこの妹は思うのです。
「今年で30歳になります。」「お父さんは、年に一度の贅沢をさせてやろうと私をこんな店に連れてきたわけです。私が普段どんなお店で、どんなワインを飲んでいると思っているんだろう。こんな安いスパークリングワインなんて大学生ぶりにのみました。」
「私が父を好きになれなかったのは、彼の姉への強い愛を幼いながらに感じたせいだったのでしょうか?」
「おそらく父が用意した、中学生が喜びそう可愛いデザートプレートが出てきたら、実家を出る話をしようと思います。」「姉と違って頭の悪い私は、とにかく走って、転んだらまた起き上がり走り続けるしかないんだと思います。」
「メインはアクアパッツァ。xxxちゃんのとどっちがおいしいかしら、とお母さんが姉の話を持ち出します。私は、おなかいっぱいだからお父さん食べて、とナイフを置きます。明日、彼に会員制のイタリアンに連れて行ってもらいますから、そこでもっと高くておいしいアクアパッツァを食べようと思います。」
読み進むほどに、私もこのお父さんになったようで暗い気分です。それにしても、港区界隈の店の名前とか料理名とかワイン名とか、きらきらとした単語があたり一面にちりばめられた驚くべき文章です。
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