清澤のコメント:尿路結石はこの記事が伝えるように突発し、非常に強い痛みでその日の仕事を放棄するほどのものです。あまりにリアルなので、採録します。Aさん:たぶん私の知っている人です。
以下は、私が尿路結石を患った、6年前のその時の思い出です。時系列で思い返せば、それは、医院に近いところで起きた富岡八幡宮殺人事件の半年ほど前のことでした。その殺人事件は、2017年(29年)12月7日に東京都江東区の富岡八幡宮境界と境内で起こった連続殺人事件です。ですから私の災難はおよそ6年ほど前のことです。一つの悩み事も一段落して富岡八幡宮でお祓いを受けてきた半年後のことでした。事件の前「死後もたたり続ける」-。茂永容疑者が事件直前に関係者に宛てて投函(とうかん)した手紙には、恨み言がびっしりと書き記されていたそうです。
日々の仕事も順調で毎日楽しく職場に向かっていた土曜日の早朝、私は背中ないし脇腹が痛いことで目が覚めました。それでも、差7時には自分の足で地下鉄で40分の職場に向かいました。8時、職場についても痛みは治まらず、診療を始めることなく隣の内科の先生に相談。当時は後輩T先生と大学からの応援もいて3診体性でしたから、そんなこともできました。診察では尿に少しだが血液が混じっている。その医院にはペンタジンもないし、緊急で撮ったレントゲンも怪しいという事で、尿路結石疑いで、近くの個人病院へ転送してもらいました。CTを撮り点滴等で痛みを抑え、昼過ぎには病院を出て、家内の運転する車で自宅に戻れました。車の後部席で痛みを我慢しながら、天井をにらんでいたのを思い出します。月曜からは恐る恐る診療に戻れました。思い出してみると、私にも過労がたまっていたように思われます。A氏も仕事が立て込み蓄積疲労になっていたのでしょう、精々体をいたわっていただきましょう。
ーーー日刊ゲンダイ記事採録ーーーー
① 尿路結石を「便秘」と誤診された60代男性の悲劇…6時間半も苦悶(元記事にリンク)
尿の通り道に石が生じることを「尿路結石」という。その痛みは激烈で、「群発頭痛」「心筋梗塞」と並び3大激痛を引き起こす病気といわれる。しかしこの病気、一生のうち一度でも罹患する人数は男性15.1%、女性6.8%といわれ、決してまれではない。そのとき何が起きるのか? 最近、発症したという60代男性Aさんに話を聞…
② 事前に電話で聞くと当直医師は整形外科が専門だとのこと。一瞬、不安がよぎったAさんだったが、よもや誤診はあるまいと思ったというが、これが甘かった。この男性医師がレントゲンと超音波検査を行ったうえで下した診断は「便秘」。「右側腹部に便が詰まっている」と言う。Aさんは漢方薬と便を軟らかくする薬を処方され、痛みが取れないまま家に帰らされた。
ところが、帰宅してすぐ強い痛みに襲われたAさんは、結局、内科・消化器が専門の別の病院を受診。この病院の男性医師はすぐに尿路結石を疑ったが、念のため公立病院の検査記録を取り寄せると共にCT検査を行った。すると、5ミリの石が腎臓からすぐの位置に確認され、「尿路結石」と診断された。
Aさんは、この病院の医師から「便なんてたまっていませんよ。典型的な尿路結石ですね」と言われたという。健康に自信があったAさんは普段、保険証を持ち歩いておらず、診察費や薬代はすべていったん自費となり、公立病院の支払金額3万60円を含めて5万円近かった。
③
■食べてすぐ寝る人は注意
公立総合病院の誤診と高額な支払いに怒り心頭のAさんだが、そもそもなぜ尿路結石になったのか? 腎臓病専門医で「松尾内科クリニック」(東京・桜新町)の松尾孝俊院長は尿路結石になる人にはいくつかの特徴があるという。
「日本人はシュウ酸カルシウム結石症が多く、以前はカルシウムが原因といわれていましたが、いまはホウレンソウをはじめ、コーヒー、紅茶、お茶などにも多く含まれるシュウ酸が原因とされています。これらを大量に摂取している人は注意が必要です。また、脂肪摂取の増加は尿中のシュウ酸を増加させ、タンパクや砂糖を含んだ炭水化物などの摂取は尿中カルシウムを増加させることがわかっています。ですから、食べてすぐ寝る習慣のある人も気をつけた方がいい。寝ている間は体も大きくは動かさず、水分も取らず、排尿もしないので、尿が濃縮しやすい。そのうえ、食事により結石をつくる物質が多く尿中に排出されるからです。とくに男性は40歳を過ぎると、膀胱の出口のところにある尿道を取り囲むように存在している前立腺が、徐々に肥大化して尿道を狭くして尿の排出量を減らし、結石ができやすくなることが知られています」
④
Aさんはデスクワーク中心で体を動かすことが少ないうえ、肥満を気にして昼間はコーヒーで空腹を満たし、夕食は加齢による筋肉量低下を恐れて肉食中心だったという。
「Aさんは知らず知らずのうちに尿路結石リスクの高い生活習慣を続けていた、ということでしょう。とくに気になるのがコーヒーです。胃の中が空っぽな状態でブラックコーヒーを飲むと、コーヒーに含まれるシュウ酸が消化管から吸収され血液中に入り、腎臓で排出され尿路に入り、そこで尿中のカルシウムと結合してシュウ酸カルシウム結石ができます。これを避けるにはコーヒーは食後に飲むことです。コーヒーに含まれるシュウ酸は、先に胃の中に入った食べ物に含まれるカルシウムと結合してシュウ酸カルシウム結晶となるため、消化管に吸収されません。そのまま便として排出されるので尿路結石リスクは軽減します。また、コーヒーをブラックでなくミルクを入れると、カップの中でシュウ酸カルシウムがつくられるため消化管から吸収されることがなくなり、尿路結石リスクが低くなるのです」
Aさんは帰京後、薬をもらうため自宅近くの泌尿器科クリニックを受診。そこで「尿路結石は5年以内に再発することが多い」と聞かされ、生活習慣の改善に取り組んでいるという。
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