◎ ブログを元に、最近の話題を取りまとめてこの「自由が丘清澤眼科最近の話題:長版)と、それから記事を厳選したメルマガの発信をしています。今回(6月23日)で71号です。メルマガ読者数は眼瞼痙攣患者さんを中心に772人になりました。(⇒視聴登録募集。ご登録はこちらから)、登録取り消しも簡単にできます。一度読めていたのに、メルマガ配信が中断したという方は、あなたの携帯電話の迷惑メールボックスに入った可能性がありますので当院職員にご相談ください。
① ご近所の話題など
◎ 自由が丘でポークステーキランチ:豚屋鳥山:新しポークステーキのお店です。
豚屋鳥山は自由が丘の老舗ポークステーキ店であるマロリーポークの新業態の分店です。駅にも当医院にも近く、ステーキ枚数も選べて、ランチを1000円に収めることもできるという今となっては希少なお店です。鎌倉からの移転で3月に開店していたことを先週職員に教えられました。味も雰囲気も優良店です。
◎ 眼科医院における文脈効果について:
診察を受ける前の「文脈(状況)」が、医師の印象や治療内容の信頼感にまで影響を与えている。待合室が清潔で落ち着いた雰囲気だと、「この病院は信頼できそう」と感じやすくなり、逆に、雑然としていたり照明が暗かったりすると、不安や不満を感じる方も多くなります。税理士事務所からのメルマガでの指導内容です。
◎ 「原油価格今後のシナリオ」という新村直弘氏の解説動画。
イスラエルとイランの戦争がはじまり、イランの劣勢が伝えられています。イランがホルムズ海峡を封鎖することで日本への原油供給が断たれるという最も恐れられるシナリオについて、イランがアラブ諸国を敵に回す事になる海峡封鎖は想定しにくいと論じています。
②一般患者さん向けの眼科の話題
◎ 加齢白内障の最新情報と手術の意義;米国医学会雑誌の総説論文紹介。
眼科で最も多くの手術が行われ、術後には視力回復が得られる白内障手術の解説です。この手術を受けると転倒の危険性の減少や認知症発症の抑制などの利点もあります。
◎ 糖尿病薬が眼に与える意外な影響とは?ーー糖尿病黄斑浮腫と全身薬の関係:論文紹介
糖尿病で視力が低下する原因である黄斑浮腫がGLP-1作動薬使用例では23%の減少が見られたのに対して、CCB(カルシウムチャネルブロッカー)が使われていた患者では逆に66%も黄斑浮腫が多かったという不思議な報告が有力な医学雑誌に出ています。
◎ 熱中症の眼と視覚のサインは?その対策は?
今週は暑い日が続いています。そんな中で体温が上昇するような状況で起きるのが熱中症です。この状態では脳の機能障害としての眩暈や痙攣、その他各症状も見られます。症状が出たら、患者を速やかに日陰に移して体温を下げる操作を行ってください。
◎ ペットボトル症候群と目の健康
暑くなれば水をがぶ飲みしたくなりますが、ペットボトル飲料には時に60gもの砂糖が含まれています。この糖負荷は、血中の糖濃度の急激な亢進とそれに伴う血管障害を引き起こします。日本人では西欧人に比べてインスリン分泌量の少ない人が多く、糖の負荷効果も強く現れます。
◎ 熱中症の時でも、網膜は脳よりも高温に強い?
神経細胞は熱には弱いという特徴があります。目の中の網膜も神経活動で熱を持ちやすいのですが、その奥にある脈絡膜という血管の多い膜の血流が網膜を冷却する装置になっているので、熱中症になっても網膜は脳よりも障害されにくいです。
◎ 非侵襲的出生前遺伝学的検査などの胎児診断が話題になっています。
NIPTは非侵襲的出征前遺伝学的検査のこと、又、PGT-Mは単一遺伝子疾患に対する着床前遺伝子検査のことです。それらは患者に対するカウンセリング機能などのバックアップ体制の整った病院などで行う必要があります。この話が日本医師会雑誌の今月の特集に取り上げられています。それらを説明します。
③ 此処からは論文紹介など眼科のやや専門的、学術的な話題です
◎ 現在アメリカ合衆国で暮らすアメリカ先住民の多人種と比べた平均余命の短縮の従来の報告は、実際値よりも3倍少なく見積もられていたという報告論文が出ています。この、先行する調査で自分を先住民族だと答えていた人々の追跡調査の結果は従来の死亡統計とは異なる結果だったという事です。
◎ 米国の眼科手術 研修医にも「格差」?
米国での10年分のデータは研修医の手術経験数において女性とマイノリティーの手術経験数が少ないことを明らかにしました。背景にある問題を考え、充分な経験数を積めるような工夫が必要です。日本ではどうなのでしょうか?
◎ アルツハイマー病の診断が変わる。PETによるタウとアミロイド沈着の画像化。論文紹介
進行性の記憶力低下や認知症を引き起こすアルツハイマー病の画像診断において、ポジトロン断層法のタウ蛋白とアミロイド沈着の画像化が加わってより正確な診断ができるようになっています。
④ 眼瞼痙攣、ビジュアルスノウなど神経眼科関連の話
◎ 眼瞼痙攣:瞬きが止まらない?眼瞼けいれんの原因・診断・治療について:動画紹介 要旨付き
眼瞼痙攣を眼科医が説明した動画を採録し、そのお話を日本語に訳してまとめ直しました。新しい話ではありませんが該当者はご覧ください。
◎ ビジュアルスノウ症候群になった退役軍人の経験談
作戦中の爆発事故で脳損傷を負い、その結果ビジュアルスノウを患ったという稀な病歴を持つ米軍退役軍人であるエリック・ヒルトンさんはその経験を語っています。この患者さんは、診断がつくまで、どこの眼科医も「正常です」と診断したと言っていて、日本の現状もそんなものです。
◎ ビジュアルスノウ症候群のサポートグループ(英語)にご参加くださいというメールマガジンの転載
このブログには眼瞼痙攣や神経眼科に関連した発信が多いです。(リンク⇒眼瞼痙攣の記事一覧をご覧ください)。先週から厚くなりました。体調に気を付けてお盆までまた走り続けましょう。
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