ゴーンもそうだったが…(https://gendai.media/articles/-/74121?imp=0)
という記事が出ています。なるほどと思ったところが多々ありましたので解説を加えずに、記事の関連部分を採録してみます。お読みの上でご検討ください。
ーーーー記事抄出ーーーー
バフェットの買収の流儀
バフェットの投資を次のように分類することができる。
1.会社の一部を保有する。例えば、コカ・コーラ、アップルなど。
2.会社の経営権を握る。いわゆる企業買収(M&A)。
1の場合は、法律の規制などの問題もあって10%以内にとどめる傾向があるが、2の場合は80%を保有するケースが多い。
バフェット(バークシャー)の巨大な資産があれば、100%買収して思いのままにできるが、そうしないのは、規制や税制以外にも大きな理由がある。
バフェットが企業を買収するときには、既存の経営者(または番頭格の人物)が、買収後も経営陣として残ることが条件になる。
多くのM&Aのケースでは、買収側が既存の経営陣の首を切り、新たな経営者を送り込むケースが多い。「経営者が無能だから会社がうまくいかないのだ。だから俺様(または俺様が選んだ人物)」が経営を行えば、劇的に業績が回復するというわけだ。しかし、既存の経営陣と激しい攻防を繰り返し、他の買収希望企業と競り合い高値で買収できても、買収後の経営がうまくいかないケースが圧倒的に多い。
バフェットはオーナー企業を好む
まず、新たに送り込む人物は、被買収企業と縁もゆかりもないただの助っ人=サラリーマン経営者でしかない。その企業のことなどほとんど何も知らない外部の人間だ。
もちろん、他人だから、血も涙もないリストラを行って、短期的に経費を削減することはできる。短期間で企業価値を上げて転売しようとする投資家にとってはそれでよいのかもしれない。
しかし、長期的な企業の成長と繁栄を望むその企業で働く人々やバフェットのような投資家にとっては。災難でしかない。
だから、バフェットは「俺様が選んだ人物」に経営を任せたりはしない。その会社に「愛着を持ったオーナー経営者(または番頭)」に経営の一切を任せるのである。これは米国の経営者にはよく知られている事実で、「ハゲタカ」に狙われた優良企業の経営者がこぞってバフェットに助けを求めるので、より有利な条件で買収を行うことができるという副次効果もある。
米国というと、映画「ウォール・ストリート」のゲッコーのような拝金主義者ばかりと思われがちだが、「自分の事業の志が受け継がれ、従業員の雇用が守られるのならば、高値で売却できなくても良い」という自分の会社を愛する経営者は多いのだ。
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