清澤のコメント:エタンブトール視神経症を診断していた患者さんが久しぶりに、経過観察のために来院してくださいました。この疾患を復習してみます。
エタンブトール視神経症は、エタンブトールという抗結核薬の副作用として、視神経が障害され、視力・視野・色覚障害をもたらす場合があります。エタンブトールは結核および非結核性抗酸菌症の標準治療薬として日常的に使用されています。
エタンブトール投与前には、副作用、早期発見のための最適な自己検査法、診察間隔、眼科医との連携について患者へ十分に説明する必要があります。投与中は定期的に眼科で評価を受けることが早期発見に重要です。毎日自覚検査をチェックできれば3ヶ月毎、それが難しく自覚症状がなければ1-3ヶ月毎に診察を行うことが推奨されています。
エタンブトールの投与を中止すると、中止後1-3カ月はさらに進行するかもしれませんが、視力、色覚、視野は数カ月から1、2年で徐々に改善することがあります。
以上が現時点でのエタンブトール視神経症の症状、診断、治療についての簡便な説明です。
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(1) エタンブトール視神経症とは: | 自由が丘 清澤眼科. https://jiyugaoka-kiyosawa-eyeclinic.com/shinkei/4386/
(2) 日本眼科学会からのお知らせ. https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/news/ethambutol.pdf アクセス日時 2023/6/17.
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