イートン・ランバート症候群とは?
イートン・ランバート症候群は、免疫の異常が原因で筋肉に力が入らなくなる病気です。主に以下の特徴があります:
- 筋力低下: 特に太腿(ふともも)に力が入りにくくなることが多いです。
- 疲れやすさ: 筋肉が疲れやすくなります。
- 目が動かしにくい: 眼瞼下垂(まぶたの下垂)や眼球運動障害が現れることがあります。症状は重症筋無力症に似ています。
- 喉が渇く: 自律神経症状として喉が渇くことがあります。
- インポテンツ: 自律神経症状として性的機能の低下が見られることがあります。
この病気では、筋肉を動かしているうちに力が入るようになってくるのが特徴で、一度力が入らなくなった後でも再度筋力が低下することがあります(waxing現象:ワクシング現象)。この点は重症筋無力症と異なります。傍腫瘍性症候群の1つで、肺癌などの癌の発生と前後して発症することが多く、50-70%の方は肺小細胞がんを合併している。胃がんや胸腺腫、白血病、膠原病などに伴って発症することもある。中年以降の男性に多い
診断と治療
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診断:
- 血液検査: 自己抗体(抗VGCC抗体)の存在を確認します。(重症筋無力症の抗アセチルコリン抗体は陰性です。)
- 筋電図検査: 刺激に対して特徴的な筋肉の活動が見られるか調べます。(大学病院レベル)
- 画像検査(レントゲン、CTなど): 肺がんの合併などを調べます。重症筋無力症やボツリヌス中毒症との区別が重要です。
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治療:
- 原因となっている病気(肺がんなど)の発見と治療が最優先です。
- 対症療法(症状を和らげる治療)として、ステロイド薬などを用いることがあります。
- 血漿交換療法や免疫グロブリン大量療法も一部の患者に有効です。
もし患者さんがイートン・ランバート症候群について心配されている場合は、脳神経内科や呼吸器内科を受診することをお勧めします。123
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先に肺がんに合併して目に症状が出るものとしてホルネル症候群を説明しました。今回はその追加です。③としては腫瘍随伴網膜症の説明を予定しましょう。
鑑別疾患としての重症筋無力症:
英語でかつ専門的ですが数分の詳しい動画を採録しておきます。
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