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[No.4019] 自由が丘でランチ― あえん 自由が丘店

自由が丘で満足できるランチを2000円以下で楽しめる店を探してみたところ、今回目にとまったのが「あえん 自由が丘店」であった。場所は当医院から西に2ブロックほど歩いたところ、自由が丘公園の北隣に位置している。商店街の喧騒からは少し外れた落ち着いた環境であり、緑の多い児童公園に隣接することもあって、街中にありながら心が和む立地条件である。建物自体もセンスが良く、一階部分がレストランで、二階は音楽教室を兼ねた個人宅になっているように見受けられる。外観からして和モダンを意識した洒落た造りであり、自由が丘の住宅街に溶け込む雰囲気を醸し出している。

日曜日の昼時に訪れたが、店内はすでに満席に近い状態であった。地元の三世代家族が揃ってテーブルを囲んでいたり、中年の夫婦、若いカップルなどが思い思いに食事を楽しんでおり、地域に密着した人気店であることが一目で分かった。大きな窓から光が差し込む明るい空間で、決して派手ではないが落ち着いたインテリアにまとめられている。訪れた者に安心感を与える空気が漂い、休日の昼食には最適の場といえる。

店に入って手に取ったパンフレットで、この店がモスフードサービスの経営によることを知った。モスといえばハンバーガー店という印象が強かったので、和食を基調とした自然派レストランを展開していることに驚かされた。モスグループは「おいしさ」「安全」「健康」を理念として掲げており、その延長線上にこの「あえん」というブランドがあるのだという。バーガーショップとは異なる方向性を示し、四季折々の野菜や肉、魚を和洋折衷で提供する業態を築いている点に、同社の新たな挑戦を感じさせられる。(次の写真は高円寺のモスバーガー、帰宅時に撮影)

私が注文したのは「ゴロゴロ野菜のジンジャーソース」という一品であった。温かく炒めた野菜がたっぷりと盛られ、ショウガの香りが効いたソースとよく合う。シャキシャキとした葉野菜のサラダも添えられており、野菜そのものを味わうことを重視した構成である。これに炊き込みご飯と味噌汁、最後にプリンが付いて、価格はおよそ1600円であった。ボリュームは十分で、満腹感と同時に身体に優しい満足感が得られる。あえんの料理が「旬の野菜を中心に、和の調和を大切にした定食」であることを実感した。次の機会には、焼き魚や肉料理などタンパク質をしっかり摂れる定食を試してみたいと感じた。

接客も好印象であった。中年層のスタッフが、落ち着いた態度で誠実にサービスしていた。派手さはないが、料理の提供も丁寧で、安心して食事を楽しめる雰囲気を作っている。地域の常連客が家族連れで訪れるのも、この信頼感あってのことだろう。自由が丘は洒落たカフェや流行の飲食店が数多く並ぶが、あえんはそれらとは少し異なる立ち位置にある。決して奇をてらわず、野菜と和の味わいを大切にする姿勢を貫いており、その真摯さが地元に定着しているのだと感じられた。

ランチは2000円以内で十分満足できる内容であり、日常の延長として安心して利用できる店である。健康的でバランスの取れた料理を落ち着いた空間で味わいたいとき、この店は大いに勧められる。自由が丘公園の緑を横に眺めながら、旬の野菜をふんだんに使った料理に舌鼓を打つ。休日に家族や友人と訪れるにも、一人でゆったり食事をするにも、心地よい時間を約束してくれるレストランである。

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