東京工業大と東京医科歯科大の統合協議を巡り、2大学が運営法人だけでなく大学も1校にまとまる方針を固めたことが13日、関係者の話で分かった。国内トップクラスの理工・医療分野の研究力を一体的に融合させ、巨額支援を受けられる「10兆円ファンド」の支援対象を目指す狙いがあるとみられる。14日にも公表する。

東工大と東京医科歯科大は8月、統合に向けた協議を始めると公表し、運営方式について協議を重ねている。統合には大きく分けて、運営法人を統合して傘下に現行の2大学を残す案と、運営法人に加え大学も1つにする案があった。

政府の10兆円規模の大学ファンド（基金）による支援を受けられる「国際卓越研究大学」は運営法人ではなく、各大学を指定する。指定されれば年数百億円の巨額支援を受けられる。1大学にまとまるのは総合大学並みに研究分野を広げることで、支援対象校に選ばれる狙いがあるとみられる。