結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)

[No.1133] 来春は花粉飛散が多い見通し:

清澤のコメント:製薬会社に方が、来春の花粉飛散が多そうだとの情報を教えてくださいました。

2023年春の花粉飛散予測は、例年比でみると、九州や中国、四国では例年並みかやや多く、近畿ではやや多くなるでしょう関東甲信は、東京では多く、その他の県は非常に多くなる模様です。 東北も非常に多く、北海道は例年よりやや少ないでしょう。2022 年 10 月 6 日日本気象協会

花粉症の初期療法:花粉飛散予測日(東京では凡そバレンタインデー頃)の約2から3週間前、または症状が少しでも出た時点(1月中旬?)で、アレジオンLXなどの抗アレルギー点眼薬の投与を開始すると、花粉飛散ピーク時の症状が軽減されます。これが、初期療法と呼ばれるものです。アレルギー性結膜炎の点眼薬は年々強力で必要な点眼回数の少ない新薬が発売されています。

特に花粉シーズンになると、受診者が急に増えて院内も繁忙になることが予測されます。いずれの立場からも早めの受診をお勧めします。

東京で観測される次回の飛散開始予測日は2023年2月中旬ですが、敏感な患者さんの症状発生はそれよりも早く、1月中旬であろうと予想されます。例年花粉症にお悩みの患者さんには、きれば12月中からの受診をお勧めします。

プロアクティブ点眼とは:発症期間中の点眼液の用法(回数、タイミング)を遵守した抗アレルギー点眼薬の継続的な点眼のことです。アレルギー性結膜炎では、この点眼法が必要です。抗アレルギー薬の主な作用は発症してからのかゆみ止めではなく、予防効果です。

抗アレルギー薬の内服:アレジオンなどの抗アレルギー内服薬はアレルギー性鼻炎にもよく効き、点眼と併せて使用できます。

ステロイド薬を併用するときのタイミングとしては、抗アレルギー点眼薬で効果不十分な場合に、炎症の重症度に応じたステロイド点眼薬の併用が行われることがあります。(私は痒みなどの眼アレルギー症状を訴えて来院した場合には、最初から軽いステロイドを併用で処方します。:ただし、ステロイド使用では眼圧上昇への注意が必要です。)

追記:私は現在取り入れてはいませんが、舌下免疫療法もあります。シダキュアは、スギ花粉を原料とするアレルゲンのエキスで、これを少量から服用させて体を慣らし、スギ花粉によるスギ花粉症症状を和らげます。これは花粉のない6月~12月に開始します。

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花粉の飛散サイクルは下の図の通りです。

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