良性発作性頭位めまい症(BPPV)とは
清澤のコメント:眼科で眼瞼けいれんの治療中の患者さんで、良性発作性頭位めまい症(Begnin parxysamal postial vertigo、BPPV)を合併しているような患者さんから質問を受けました。この方には、耳鼻科受診をお勧めしました。体位変換の体操(https://yuuki-jibika.com/images/brandt.pdf)もある模様です。
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良性発作性頭位めまい症は発作性で、頭の位置を変えた時(頭位変換時)に起こるめまいです。生命の危険がなく、後遺症も残らず、治療をしなくても自然と軽快することも多く、回転性のめまいの原因として一番多い。
めまいが起こる頭の位置は人それぞれです。臥位になる時や臥位から起き上がる時、寝返りを打つ時、上の物を取ろうとしたり、うがいや目薬をさそうと上を向いた時、靴紐を結ぼうとしたりシャンプーや料理をしようとして下を向いた時など、頭位変換時に若干の時間を経た後(潜時後、多くは数秒後)に起こる。
1回の発作の持続時間は数秒から1分以内(多くは20~30秒)の短時間でメニエール病や前庭神経炎のように持続することはない。ただし、再び頭を動かすとめまい発作を繰り返します。そのため患者さんはめまい発作が数日~数週続いていると勘違いすることがある。
吐き気や嘔吐を伴うこともあるが、メニエール病の様に耳鳴りや難聴などの蝸牛症状は伴わない。また、麻痺などの神経症状は随伴しない。
眼振(nystagmus):めまいが起きている時に眼が揺れる状態が観察される。しかし、めまい発作を起こしていない時には眼振はない。また、同じ姿勢や動作を繰り返すと眼振が起こりにくくなる「疲労現象」がある。
原則として頭痛はないが、片頭痛持ちの人はそうでない人よりも良性発作性頭位めまい症発症の頻度が多い。しかし、BPPVでも頭痛や吐き気が強くでる場合もあります。そのような場合は「危険なめまい」との鑑別診断のためMRIによる確認が必要。
頭位変換時に増悪するめまい
・良性発作性頭位めまい症(BPPV)以外に頭位変換時に増悪する疾患もあるため注意が必要!
・BPPVでは頭位変換時にめまいを発症。安静により一旦はめまいが治まるが、再度の頭位変換にりめまい発作を繰り返す。
・椎骨脳底動脈血流不全、メニエル病、脳幹・小脳病変(梗塞・出血、腫瘍)などは体位変換時に増悪する傾向がある。ただし、これらの疾患では増悪(悪化)はするがそれによる発症はない。(参照ページ:https://kunichika-naika.com/subject/bppv)
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