清澤のコメント:Xiidra、SAF312(libvatrep)、OJL332をノバルティスがボシュロムに売却するという事ですが、現在日本ではこれらの薬剤が使われているという話は聞いておりません。
PR timestimes記事再録ーーーーーー
ノバルティス、注力領域戦略に基づき「前眼部」向け眼科用剤の資産を売却する契約を締結
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ドライアイ疾患を治療する市販薬Xiidra®と眼表面における[TY1] 慢性疼痛の潜在的な治療薬SAF312(libvatrep)などの資産を売却予定
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本案件はノバルティスの注力疾患領域戦略に沿った取り組み
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本案件は通常の取引完了要件に基づき2023年下半期中に完了の見込み
2023年6月30日、スイス・バーゼル発 ―ノバルティスは本日、25億米ドル(前払い金の現金17億5,000万米ドル、ならびに追加のマイルストーン支払金を含む)を上限として、「前眼部」 向け眼科用剤の資産を世界的なアイヘルス企業であるボシュロム社に売却する契約を締結したことを発表しました。本案件には、ドライアイ疾患の他覚所見及び自覚症状の治療薬として最初に承認された処方薬であるXiidra®、眼表面における慢性疼痛(chronic ocular surface pain, COSP)に対するファーストインクラス治療薬として開発中のSAF312(libvatrep)、ドライアイの適応症に対するAcuStream点眼用デバイスの使用権利、非臨床開発段階にある第2世代のTRPV1拮抗薬であるOJL332が含まれます。
ノバルティスのストラテジー&グロウス(成長戦略)部門の最高責任者であるRonny Galは次のように述べています。「本案件は、社会の最大の疾病負荷を軽減し、患者さんに最大のインパクトをもたらすことにより成長を推進するという当社の戦略を達成するうえで、優先度の高い革新的医薬品への注力を強化するためのものです。継続的にポートフォリオを刷新することにより、科学的専門知識やリソースを優先度の高いプログラムや疾患領域に最大限に活用することができます。一方で、当社の先進技術プラットフォームを活用したより大きな影響力をもたらすことができるような開発の機会にも前向きに取り組んでいます。ドライアイや関連疾患に苦しむ患者さんにとってニーズの高い治療法を提供・開発するためのノバルティスのこれまでの取り組みを引き継ぐにあたり、ボシュロム社が十分な能力、規模、コミットメントを有していると私たちは確信しています。」
契約条件に基づき、ノバルティスは、Xiidra、SAF312(libvatrep)、OJL332の今後の予想販売額に応じて最大7億5,000万米ドルのマイルストーン支払金を受け取る予定です。患者さんに本製品を安定的に供給するため、取引完了後の一定期間における移行契約に基づきノバルティスがボシュロム社に代わって、患者さんへのXiidraの供給を継続します。
本案件は、通常の取引完了要件に基づき、2023年下半期中の完了を予定しています。
ノバルティスは、遺伝子治療や光遺伝学を含むプラットフォームを通じて、網膜疾患の研究開発に継続して取り組みます。
ーーーー清澤の確認した注記ーーーー
Ziidraについて:(発表日:2019年7月2日)XiidraのNovartis社への譲渡完了について:武田薬品は、ドライアイの兆候・症状の治療薬「Xiidra(R)5%」(lifitegrast点眼剤)について、Novartis社への譲渡を完了しました。武田薬品はシャイアー社の買収によって、この薬の権利を取得したが、それをノバルティスに売却したものらしいです。
SAF312(libvatrep):Libvatrep(SAF312)は、一過性受容器電位陽イオンチャネルサブファミリーVメンバー1(TRPV1)の強力で選択的な非競合阻害剤/アンタゴニストであり、眼の表面痛の治療の可能性を示している。SAF312は、150のTRPチャンネルのパネルに対してテストした場合、TRPV1に対して>18倍の選択性があります。SAF312は、カプサイシン、低pH2-(n-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES、pH 5.5)、アナンダミド(AEA)、およびN-アラキドノイルドーパミン(NADA)を阻害し、それぞれIC1値が50、12、16.7、および3 nMのヒトTRPV36を選択的、非競合的、および可逆的に刺激した。
OJL332:今回の譲渡関係以外は不詳。
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