正月休み明けの「疲れ目」解消法…目の周りの筋肉の凝りが原因
清澤のコメント:あけましておめでとうございます。策年度は新規開業とは申しながら、事業も縮小致しましたので、おとなしくしようと思うところもあって、年賀状を用意しませんでした。多くの方々からご心配をいただき、賀状をいただいた方々にはこれからお返事を用意させていただこうと思っております。
今年も年頭の日刊ゲンダイの私関係の記事は「眼精疲労」。いくつかの話題を記者さんには、予めお預けしてあったのですが、年初の記事は昨年と同じテーマを選ばれたようです。今年も日々勉強を重ねて、動画も含めた新しい話題の記事を投稿してゆきたいと考えております。
――――――電子版から採録―――――
日刊ゲンダイヘルスケア、公開日:2023年01月06日
写真はイメージ
新型コロナによる行動制限も解除され3年ぶりに自由になったお正月だったが、感染者数の高止まりで帰省も旅行もできず、年末年始は昨年同様にテレビやユーチューブでドラマの一気見やゲーム三昧だったという人も多いのではないか。そのせいで仕事始めだというのに目の痛みや疲れで体調を崩している場合もある。そんな人はどうすればいいのか? 「自由が丘清澤眼科」(東京・目黒区)の清澤源弘院長に聞いた。
「よく、疲れ目は目を休めることが一番いい、と言われますが、それは目をつむってじっとしているという意味ではありません。目は絶えず動くことが普通で、テレビやスマホの画面を凝視することは目の周りの筋肉を凝り固まらせることになる。それが目の疲れの一因です。目の周りの筋肉の凝りを解消するには、まず意識的にまばたきをしましょう。目の表面を潤わせてドライアイ予防になるだけでなく、目の周りの筋肉をほぐし目の動きをスムーズにしてくれます。同じ意味で目をぎゅっと強く閉じたり開いたりするのもよいでしょう」
視点を定めず、遠くをぼんやり眺めることも目の緊張を和らげる。
「私たちがモノを見るときは、カメラのレンズのような働きをする水晶体の厚さを調整してピントを合わせます。この調整に関わっているのが毛様体筋で、近くを見るときは毛様体筋を収縮(緊張)させて水晶体を膨らませ、遠くを見るときは毛様体筋を緩めて水晶体を薄くしてピントを合わせます。年末年始のお休みの期間をドラマ観賞やゲームばかりに費やし、目を酷使した人は、毛様体筋を含め、目の周りの多くの筋肉を緊張させていたわけで、できるだけ毛様体筋を緩めることが大切です」
ならば、眼球を寄せたり、回したり、上下左右に動かしたりするのはどうか?
「高齢者や目に障害がある人、自分は問題ないと思っているものの実際は目に問題がある人にとっては、それが負担になり網膜剥離につながるケースもあります。私はおすすめはしません」
むしろ蒸しタオルやホットアイマスクで目の周りを温める方がよい、と清澤院長は言う。
「目を開けたり閉じたりする眼輪筋などを温めることで血行が良くなり筋肉の緊張がほぐれます。しかも、まつ毛の生え際の内側にあるマイボーム腺を温めれば脂分の分泌がスムーズになり、ドライアイを防ぐことにもつながります。アイシャンプーの併用もおすすめします。ただし、目を酷使して目が充血し痛みが出るときは、目に通常より多くの血液が流れ込み血管が拡張してその周りの神経を刺激している。ですから、冷たいタオルで冷やして血管を収縮させてもよいでしょう」
■病気が隠れているケースも
目の疲れを感じたら、運動や食事にも気をつけたい。
「目が疲れたからといって、目にだけ問題があるわけではありません。疲れ目が自覚できるほど目の周囲に負担がかかっていれば、全身にも負担がかかっているということです。過度でない全身運動、たとえば散歩や水泳などを行うこともすすめられます。また、疲れ目は目に必要な栄養素が不足することで起きる場合もあります。豚肉やレバーなどに豊富に含まれていて疲れ目に効くとされるビタミンB群、目の粘膜を保護して網膜の状態を良くするビタミンA、水晶体の老化予防などに効果があるとされるビタミンC、青魚などに多く含まれてドライアイや疲れ目に効果があるとされるDHAなどを積極的に摂取するのもよいと思います」
ただし、こうした努力をしたにもかかわらず、疲れ目の症状が解消しない場合は「眼精疲労」が疑われる。
注意したいのは、眼精疲労の背後には別の目の病気が隠れているケースがあることだ。
「眼精疲労といっても毛様体筋に過度な疲労が重なる調節性眼精疲労だけでなく、近くのものを見るのに外斜視などで寄り目がうまくできないことによる筋性眼精疲労、左右のメガネ度数差が大きくそれを無理に矯正することで起きる不同視性眼精疲労、白内障や緑内障などの目の疾患のせいで視力が出ないのをピントの力で見にくさをカバーしようとして毛様体筋が疲弊する症候性眼精疲労、神経性のストレスやうつなどによる神経性眼精疲労などがあります。また、使用中のメガネが合わなくなっている可能性もある。そうした場合は、手遅れにならないうちに眼科専門医に目を詳しく調べてもらうことをおすすめします」
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