海外で球結膜に羊膜移植を受けたという話を聞きました。そこで羊水膜移植について調べてみました。
角膜結膜移植術とは、傷ついた角膜や結膜の表面を覆うために、羊水膜(胎盤から採取される薄い組織)を移植する手術です。羊水膜は、抗炎症、抗瘢痕、抗菌などの特性を持ち、角膜や結膜の治癒を促進します。角膜結膜移植術は、以下のような症例に適用されます。但し、私はそれをできませんし、日本でそれを行える施設は非常に少ない(赤ちゃんを包む“羊膜”の移植で翼状片など目の病気を治療 | メディカルノート (medicalnote.jp))と思われます。
その実際の図 https://www.researchgate.net/publication/308703367_Role_of_Amniotic_Membrane_Transplantation_in_Symblepharon/figures?lo=1
- 重度のドライアイやスティーブンス・ジョンソン症候群などで結膜が瘢痕化し、涙液の分泌が低下した場合
- 化学物質や火傷などで角膜や結膜が損傷した場合
- 慢性的な角膜潰瘍や感染性角膜炎などで角膜が穿孔したり、透明度が低下した場合
- 先天的な角膜異形成や遺伝性の角膜疾患などで角膜の形や機能が正常でない場合
角膜結膜移植術は、局所麻酔下で行われます。まず、傷ついた角膜や結膜の表面を清掃し、必要に応じて切除します。次に、羊水膜を適切な大きさに切り取り、傷ついた部位に貼り付けます。羊水膜は、吸収性の糸や生物学的接着剤で固定されます。手術後は、抗生物質やステロイドなどの点眼薬を使用します。羊水膜は通常数週間から数ヶ月で自然に吸収されます。
角膜結膜移植術の利点は、以下の通りです。
- 羊水膜は免疫原性が低く、拒絶反応や感染のリスクが低い
- 羊水膜は供給が安定しており、保存期間も長い
- 羊水膜は柔らかくて透明であり、視力や眼球運動に影響を与えない
- 羊水膜は手術時間を短縮し、再手術の必要性を減
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