角膜疾患

[No.2466] ヘルペス性角膜炎:再訪

以前からヘルペス性角膜炎(実質型かつ内皮炎も疑われる)として診ていた患者さんに急性の増悪が見られました。この疾患をもう一度おさらいしてみます。

ヘルペス性角膜炎は、**単純ヘルペスウイルス (HSV)**によって引き起こされる角膜の感染症です。以下にヘルペス性角膜炎についての要点をまとめます。

  1. 症状:

    • 目の異物感、痛み、充血、かすみ、涙が出るなどの症状があります。
    • 羞明(強い光で生じる目の不快感や痛み)や視力低下もみられます。
  2. 診断:

    • 細隙灯顕微鏡検査で角膜を観察して診断します。
    • 上皮型では、特徴的な樹枝状または地図状角膜炎がみられます。
    • 実質型では、角膜実質の細胞に増殖したウイルスに対する免疫反応や炎症反応が主な病態です。
  3. 治療:

    • 上皮型角膜ヘルペス:
      • 初期治療はアシクロビル眼軟膏を5回/日の投与が原則です。
      • アシクロビル眼軟膏には副作用があるため、適切な量を調整します。
    • 実質型角膜ヘルペス:
      • アシクロビル眼軟膏とステロイド点眼による免疫抑制が必要です。
      • ステロイド点眼を中止しないよう注意します。

ヘルペス性角膜炎の再発予防には、早期治療と規則正しい生活が有効です。

更に詳しくはこちらをご覧ください。:

ヘルペス性角膜炎:単純ヘルペスウイルス (HSV) 間質性角膜炎および内皮炎とは

 

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