眼瞼痙攣

[No.3721] 眼瞼痙攣治療を軌道に乗せる10のヒント 2025.7.9

清澤のコメント:本日、最近の治療事情を勘案して「眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒント」:に加筆しました。

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眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒント (2025.7.9加筆)

清澤のコメント:眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒントとコツです。ボトックスを使う眼瞼痙攣の治療を始めて暫く経った所で、追加治療手段が残されていないかを見返すために、このリストを再度見直します。

1)痙攣の状態の把握には「自己評価表(若倉表)」を用いる.原発性眼瞼痙攣でも薬剤性眼瞼痙攣でも陽性を示すが、片側顔面痙攣ではこの点数は低め「0から10点」。瞬目テストは患者に「軽瞬」「速瞬」「強瞬」(0から9点」をさせ強度を見ます。

2)涙液の質と量の評価(角膜染色とシルマーテスト).ドライアイ点眼と液体コラーゲンプラグ挿入も有効.

3MRI像診断:片側顔面痙攣では時に顔面神経への小脳へ向かう血管の圧迫がみつかる。眼瞼痙攣では基本正常なので省略可.

4)「眩しさ」「痛み」への治療として遮光眼鏡も考慮する。市販のサングラスでは不十分。

5眼輪筋ボトックスは重症度を見て量を増減.予め副作用を十分説明する.施注時の局所冷却で、鎮痛と皮下出血を減らす。事前のエムラクリーム使用で疼痛尾減弱も可能。

6「抑肝散加陳皮半夏・ツムラ83」投与も。重症例はリボトリールなど投与も併用。

7)症状を軽減する知覚トリックを利用するクラッチ眼鏡等も検討.

8)最終手段として眼輪筋切除術がある(東京科学大の形成外科森教授に紹介).下垂手術は極例外的にだけ適応がある。

9)医療者側からの積極的な働きかけ.「眼瞼・顔面けいれん友の会」の紹介や,「目と心の健康相談室」の利用も勧める.

10)患者のニーズを把握するよう努めることが肝要。原点に戻り苦痛(運動、過敏症状、精神症状)を除く工夫を続ける

ボトックス初回投与例では2週間後程度で再受診させて様子を聞き、ボトックス駐車以外でも追加できる対応策がないかも考える。以後は安定すれば、ボトックス施注希望時の電話予約で良い。しかし、最近は再発時の電話ではなく、一定間隔でのボトックスをむしろ勧めるようにしている。

元の記事です:

眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒントやコツ(再掲)

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