[No.2312] タラに対する食物性アレルギーとは？

タラに対する食物性アレルギーは、タラのタンパク質に対する体の過敏反応として発生します。食物アレルギーは「IgE依存性食物アレルギー」と「非IgE依存性食物アレルギー」に分類されます。

タラの主要なアレルゲンはパルブアルブミン（PA）であり、魚種により分子構造に違いが見られます²。タラのパルブアルブミンである Gad c 1 は、他の魚のパルブアルブミンと60％前後の相同性を持つとされています。

食物アレルギーの症状は、皮膚症状（あかみ、じんましん、腫れ、かゆみなど）、粘膜症状（眼の充血・腫れ、かゆみ、涙、鼻水、鼻づまりなど）、呼吸器症状（喉の違和感・かゆみ・締め付けられる感じ、声がかすれるなど）、消化器症状（腹痛、気持ちが悪い、吐く、下痢など）、神経症状（頭痛、元気がない、ぐったりなど）、循環器症状（血圧低下、脈が速いなど）など、全身のあらゆる臓器に症状が誘発される可能性があります。

重篤な場合、アナフィラキシーショックとなり、生命の危険を伴うこともあります。アナフィラキシーは重篤な全身性の過敏反応であり、通常は急速に発現し、死に至ることもあります。

食物アレルギーの診断は、医師による詳細な問診、血液検査、皮膚テスト（プリックテスト）、食物経口負荷試験などにより行われます。治療は主に原因食物の除去と症状の管理です¹。

ただし、タラに対する食物性アレルギーの診断と治療は必ず医療専門家によって行われるべきです。自己診断や自己治療は適切な治療を遅らせ、症状を悪化させる可能性があります。