Vitreous Floaters Functional Questionnaire(VFFQ-23)
先の論文を参考に書き起こした「日本語による内容要約版」です。皆様のご参考名でに表示します。私自身はもう硝子体手術をはじめ眼内手術は行ってはいませんが、最近はシンプルな硝子体混濁でも、患者さんの視覚の質を脅かす様な症例については、硝子体手術の検討も以前よりも頻繁に行われるように変わってきているようです。
■ VFFQ-23は、米国の雑誌で発表された「飛蚊症がどれほど生活に影響しているかを、患者さん自身が回答する新しい評価表」です。
23項目からなり、見え方の質、読書や運転への影響、日常生活でのストレスなどを幅広くチェックできます。
最新研究では、この質問票の得点が「硝子体の濁り」や「コントラスト感度」と強く関連していることが示され、
飛蚊症の治療が必要かどうかを判断する際の有用な指標になるとされています。
VFFQ-23は、飛蚊症(floaters)が日常生活や見え方にどれほど影響しているかを、患者さん自身が評価するために作られた質問票です。
以下は、23項目の内容を大きく5つのテーマに分類して、日本語で分かりやすく要約したものです。
① 視界に浮遊物が見える頻度・気になり方
この部分では、飛蚊症がどのくらいの頻度で見えるか、またそれが気になる度合いを尋ねます。
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黒い影や線がどのくらいの頻度で視界に現れるか
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明るい場所や白い背景で目立つか
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見えるたびに注意がそがれるか、集中力に影響があるか
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一日を通して気になる時間帯や状況があるか
② 飛蚊症が視力・視機能に与える影響
飛蚊症が「物の見えやすさ」にどの程度影響しているかを評価します。
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コントラストが落ちて見にくいことがあるか
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細かい文字が読みにくく感じるか
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明るい光を見ると影が一層目立つか
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視界のクリアさが低下していると感じるか
③ 読書・スマホ・パソコンなど近距離作業への影響
近方作業でどれほど見え方に支障が出ているかを測定します。
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本や新聞を読むとき、影が邪魔するか
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スマホやタブレットで文字や写真を見る際の見えにくさ
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パソコン作業中に影が動いて読みにくくなるか
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集中が妨げられ、作業効率が落ちる感覚があるか
④ 運転・屋外活動・スポーツなど遠方視への影響
距離のある対象が見えるときの不便さを問う項目です。
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車の運転中に飛蚊症が気になるか
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看板・信号・歩行者の確認がしにくいと感じるか
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外を歩くとき、空や明るい背景で影が強く見えるか
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スポーツや運動で視界がちらついてプレーに影響するか
⑤ 生活の質(QOL)・心理的な負担
飛蚊症による生活上のストレスや困りごとを把握します。
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日常生活の満足度が低下していると感じるか
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飛蚊症のために不安や苛立ちが生じるか
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今後の見え方の悪化が心配か
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影が「ずっとつきまとう」感覚があるか
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医療機関で相談したいと思う程度の困り感があるか
■ VFFQ-23 の目的(要約)
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飛蚊症が生活や視機能に与える負担を、患者さんの視点から数値化する
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検査(コントラスト感度検査や硝子体の濁りの程度)と合わせて、
治療の必要性を判断する材料にする -
治療(硝子体手術・YAGレーザーなど)の
効果判定に利用できる -
将来出てくる新しい飛蚊症治療の
臨床研究の評価指標として使える



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