清澤のコメント:有名なアメリカ眼科雑誌にケースレポート部門ができていたようです。医学界でも、審査のある雑誌(Peer review journal)の掲載されてない意見は製薬会社が講演する講演会では発言が禁じられるという言論統制的な動きが蔓延しています。その中で、雑誌が症例報告を取り上げにくくなっていることも感じられます。この論文も(誉め言葉として)よく掲載されたと思うようなものです。緑内障に対してプロスタグランジン製剤を常用すると、プロスタグランジン関連眼窩周囲障害(prostaglandin-associated periorbitopathy;PAP(上図出店は別です)): 上眼瞼溝深化( deepening of the upper eyelid sulcus :DUES)、眼窩脂肪萎縮、下眼瞼バッグの平坦化、下方強膜露出、 眼窩が窮屈になること、眼瞼皮膚弛緩 、および眼瞼下垂が見られることはすでに流布されておりますが、一例報告ながら瞳孔間距離が小さくなったという報告です。(選択的EP2受容体作動薬で緑内障・高眼圧症治療薬のエイベリス点眼液ならこれは起きないというセイルストークで、私はこの元論文を教えていただきました。
図(2)
眼科外科医におけるプロスタグランジンアナログ点眼薬の局所塗布後の瞳孔間距離の短縮:症例報告
キーワード
1 。序章
プロスタグランジン類似体(PGA)は、プロスタノイドプロスタグランジンF(FP)受容体を介して眼圧(IOP)を低下させます。それらは、緑内障患者の第一選択薬剤として一般的に使用されます。PGAによる治療の注目すべき長期的な副作用は、主に 上眼瞼溝深化(DUES)、眼窩脂肪萎縮、下眼瞼バッグの平坦化、下方強膜露出、 眼窩が窮屈になること、眼瞼皮膚弛緩 、および眼瞼下垂です。これらの副作用は、まとめてプロスタグランジン関連眼窩周囲障害(PAP)と呼ばれます。その中で、DUESは以前に一連の顔写真を通して評価されており、単に美容上の問題であると考えられています。ただし、これらの美容上の変化が瞳孔間距離(IPD)の変化につながる可能性があることを以前に報告しました。7ここでは、PGA点眼薬による治療の結果としてのIPDの経時変化の事例を紹介します。
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