清澤のコメント:アメリカ眼科学会のネット版メールのアジア版では今週のホットなニュースを教えてくれます。その中から今日は閉塞隅角眼にどの程度の危険性があるかというシンガポールの研究の抄録を紹介します。6 年間で年齢調整した PACD 発生率は 3.50% で、多変量解析では、10 年あたりの年齢の増加 (オッズ比 [OR]、1.35)、眼圧 の増加 (OR、1.04)、前房深度の浅さ (OR、1.11)は PACD のオッズが高いことに関連していたそうです。自分の医院にアルゴンとヤグのレーザー装置があれば、比較的気楽に虹彩切除をお勧めするところなのですが、現在はその機械を準備してないので、よほどの危険を感じないと他院への紹介はできないでいます。除外されたフォローアップまでの間に人工水晶体眼にされていた人の中には、前房が浅くて予防的に手術された人が含まれなかったかか気になりました。
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Six-Year Incidence and Risk Factors for Primary Angle-Closure Disease
THE SINGAPORE EPIDEMIOLOGY OF EYE DISEASES STUDY
- Zhen Ling Teo, 他 Published online: March 16, 2022
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原発性閉塞隅角疾患の 6 年間の発生率と危険因子
眼疾患研究のシンガポール疫学
目的
デザイン:集団ベースの縦断的研究。
参加者:
メソッド
主な結果の測定:
結果
結論
略語と頭字語:英語と日本語で
ACD (anterior chamber depth), CI (confidence interval), IOP (intraocular pressure), LES (Liwan Eye Study), LPI (laser peripheral iridotomy), OR (odds ratio), PAC (primary angle-closure), PACD (primary angle-closure disease), PACG (primary angle-closure glaucoma), PACS (primary angle-closure suspect), PAS (peripheral anterior synechiae), PSC (posterior subcapsular cataract), SEED (Singapore Epidemiology of Eye Diseases), VCDR (vertical cup-to-disc ratio), ZAP (Zhongshan Angle Prevention)
ACD(前房深度)、CI(信頼区間)、IOP(眼圧)、LES( Liwan Eye Study)、LPI(レーザー周辺虹彩切開術)、OR(オッズ比)、PAC(プライマリーアングルクロージャー)、PACD(プライマリー閉塞隅角疾患)、PACG (原発性閉塞隅角緑内障)、PACS (原発性閉塞隅角の疑い)、PAS (周辺前癒着症)、PSC(後嚢下白内障)、SEED(シンガポール眼病疫学)、VCDR(垂直カップ対ディスク比)、ZAP(中山角予防)
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