緑内障

[No.1557] GFN主催:2023世界緑内障週間 市民公開講座Web配信

清澤のコメント:緑内障フレンド・ネットワークで岩瀬愛子先生講義の動画が配信されていることを教えてくれた方がおられました。採録いたします。

 

GFN主催:2023世界緑内障週間 市民公開講座Web配信 視聴用URL: https://vimeo.com/gfnet

講師の岩瀬愛子先生は、緑内障疫学調査として有名な『多治見スタディ』において中心的な役割を担ったことで高名ですが、緑内障専門医として日々患者に向き合うとともに『緑内障の啓発』についても熱意をもって取り組まれており、岩瀬先生が啓発のために発案した『ライトアップinグリーン運動』は、日本国内のみならず、海外にも浸透しつつあります。
本講演では、緑内障患者が日常不安に感じていることなどを中心に解説いただくほか、『ライトアップinグリーン運動』に込められたメッセージについてもお話しいただきます。
皆さまの目を緑内障から守るため、奮ってご視聴ください!

要点:多治見岩瀬眼科院長:緑内障で私が伝えたいこと。緑内障で皆さんが気にしている5ポイントを話す。

①緑内障と視覚障害:視覚障害の1位であり、そのパーセンテージが増えている。70-80歳になって申請する人が多い。多治見スタディーでの有病率は40歳以上の5%(20人に一人)で年齢とともに増す。人口の高齢化が加わる。すべての人が視覚障害に達する訳ではない。初期で留まる人も、進行しない人もいる。日本では失明者はUS(米国)基準で0.1%に過ぎない。失明の理由として緑内障が多いというのはは正しい。ミーンデフェクト値が高い人もいる。早期発見早期治療が必要なのは正しい。

②点眼と副作用:ガイドラインでは目標眼圧を決め、点眼を足してゆく、レーザーなど、手術と進む。緑内障自体に症状は少ないが、副作用は気になる。快適な点眼薬はない。裸眼視力の低下や充血することが目が悪いと混同されている。点眼の副作用:染みる、充血、まつげ、瞼を訴え、角膜の傷もある。40%が一年で脱落している(柏木)。主作用と副作用の説明が不十分だから。アドヒアランス維持が困難。たいていの薬に違和感と充血がある。(息苦しさは困るけれど)拝郷八雲含めて許容範囲の物を探す。防腐剤や懸濁薬の影響もある。

緑内障と白内障:眼科医が手術を勧めるのは何時か?開放隅角と閉塞隅角緑内障がある。閉塞隅角ではいつかは白内障の手術療法が望ましい。レーザー虹彩切開も正しいやり方ならば許される。開放隅角が狭くなってくることもある。緑内障手術は点眼だけで眼圧が下らないものと、点眼続行が困難になる場合がある。施設への収用などで点眼継続が困難になれば、それも手術適応である。

近視:緑内障視野の欠けは自覚しにくく、回復させられない。開放隅角で正常眼圧では未発見(90%以上)が多い。何で見るかったかというと、他疾患で受診したか、視力がなくなって受診したものである。多治見は高い未発見率だった。近視、家族歴、眼圧、外傷歴。そして検診で指摘されて、異常なしとされた既往では、繰り返しの眼圧、視野、OCTの継続が必要だ。健診と診療は別だけれど、国民健康保険での診察はできない。クロックチャートでのセルフチェックでは、進行例にしか有効ではない。

ライトアップグリーン運動。2008年から始まった。市民公開講座を行った。無料検診も行った。2015年に名古屋で市民公開講座で、市民の質問を受け付けた。本人は白内障で自分は緑内障ではないと思っていたという例がある。早期発見が大事だという啓蒙のためにライトアップグリーンを名古屋テレビ塔と名古屋市役所で始めた。737か所に増えた。「治療中のあなたには一人ではない」という意味合いを伝えたい。早く気づかせて治療を継続させたい。あなたの目がずっと見えていますように。

質疑応答

◎注意が必要なのは:落屑症候群は進行が速いから注意

◎高度近視は緑内障になり易い?。眼圧は下げておいた方が良い。

◎多剤併用での点眼の順番は:多剤になると順番は難しいが、同じ時間帯に待って次でなく別の時間帯にしてはどうか?キサラタンは5分経って洗う。粘性のあるものを最後になどの話がある。

◎かぶれるのでコソプトミニ、タプロスミニを使っているが、洗い方は?

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緑内障フレンド・ネットワークは、世界緑内障週間に合わせて、下記の緑内障市民公開講座をWeb配信いたします。期間中はどなたでもご視聴いただけますので、ぜひお知り合いにもご案内ください。

★視聴用URL: https://vimeo.com/gfnet
       ※配信開始前は何も表示されません。
★配信期間: 2023年3月12日(日)午前10時~4月12日(水)午後10時
※PCからの場合:上記URLにアクセスして表示された講演動画をクリックして視聴ください。
※スマートフォンからの場合:上記URLにアクセスして『動画』をクリックすると、講演動画が表示されます。クリックして視聴ください。

■演題: 緑内障 私がお伝えしたいこと
■講師: 岩瀬 愛子 先生(たじみ岩瀬眼科院長)
■配信期間:
  2023年3月12日(日)午前10時~4月12日(水)午後10時
■主催:一社)緑内障フレンド・ネットワーク
 後援:日本緑内障学会

 

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