神経眼科

[No.703] 「宇宙医学と神経眼科」の序論(敷島敬悟先生)紹介:

清澤のコメント:本日は七夕です。図は中華料理屋前に用意された自由に記入できる七夕飾り。星に関連した話題として、今日は神経眼科誌から敷島敬悟先生の「宇宙医学と神経眼科」の序論の一部を紹介します。第59回日本神経眼科学会シンポジウムの講演内容が特集にまとめられましたが、その記事紹介です。

5日前のNature 記事でも、「3か月以上にわたる宇宙飛行を終えて帰還した宇宙飛行士の場合、地球上での1年間の生活を経ても骨が十分に回復していないことを示す徴候が見られることがある。」(⇒記事)という事が報じられていました。(⇒原著記事ならこちら)

◎宇宙ステーションに長期滞在後に宇宙飛行士が地球に帰還すると顔が丸くなり、歩行困難で水晶体混濁が進行する。無重力による宇宙酔い、体液シフト、骨塩減少、筋委縮、放射線被曝が起きる。(慈恵医大柏、総合診療部 三浦靖彦先生)

◎宇宙酔いに関する研究成果:「宇宙酔いは頭部と眼球運動が非同期の場合に悪化し、ACTHやADHなどのストレスホルモンが急速に増加し、その後順応してゆく。」(JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻科石井正則先生)

◎Space flight associated neuro-pcular syndrome: SANSとは微小重力環境課の長期滞在で、乳頭浮腫、脈絡膜襞、眼球後極の平坦化、遠視化をきたす症候。当初、特発性頭蓋内圧亢進症と同様に考えられたが、大脳および視交叉が上方移動し、視神経が後方へ牽引されるという新しい機序が提唱された。(慶応大学眼科篠島亜里先生)

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