全身病と眼

[No.3388] 「加齢=老化」とは限らない!

次の記事をみ掛けました。その要点(⇒原文にリンク)を採録します。眼でも調節力は10歳程度の若い時から老視化が急速に進みますが、正視の人が30センチの調節近点を保てなくなるのは40歳過ぎなので、老眼鏡は40-50歳で必要になって装用を始める人が多いに過ぎません。

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「加齢=老化」とは限らない!50代以降も伸びる脳の能力とは?

年齢を重ねると脳の働きが衰えると感じることが増えますが、実は若い頃から脳の老化は始まっている といいます。脳科学者の西剛志氏によると、脳の萎縮は30代から始まり、60代半ばにはMRIで明確に確認できるほど進行するとされています。脳が老化すると、「物忘れが増える」「集中力が続かない」「新しいことが面倒になる」といった症状が現れます。

脳のピークはいつ?

では、脳のさまざまな能力のピークは何歳なのでしょうか? ハーバード大学などの研究データによると、次のような結果が示されています。

  • 情報処理能力のピーク:18歳
  • 人の名前を覚える力のピーク:22歳
  • 顔を覚える力のピーク:32歳
  • 集中力のピーク:43歳
  • 相手の気持ちを読む力のピーク:48歳
  • 語彙力のピーク:67歳

このデータから、記憶力や集中力は若い頃にピークを迎える一方、語彙力は年齢を重ねるほど向上する ことが分かります。

「流動性知能」と「結晶性知能」

脳の能力は大きく 「流動性知能」「結晶性知能」 に分けられます。

  • 流動性知能:情報処理能力や記憶力など、柔軟な思考力を伴う知能。加齢とともに衰える。
  • 結晶性知能:語彙力や知識、経験から得た判断力など、年齢とともに向上する知能。

例えば、電話番号をすぐに覚える「短期記憶」や、大勢の人の顔を覚える能力は流動性知能に分類され、30代後半から徐々に衰えていきます。一方で、語彙力は 67歳がピーク となり、加齢とともに蓄積されていく知識や言葉の力は、むしろ成長していくのです。

50代以降でも伸びる能力

加齢によって衰える能力がある一方で、語彙力は50代以降も伸び続ける ことが分かっています。昔から「長老」と呼ばれる人が尊敬を集めたのは、年齢を重ねても言葉の力が衰えないからかもしれません。

また、「相手の気持ちを読む力」も、20代から急激に伸び、48歳頃にピークを迎えます。しかし、50代以降になると低下し、相手の気持ちを考えなくなる傾向が出てくる ことが研究で示されています。

50代以降に気をつけるべきこと

年齢とともに「相手の気持ちを考える力」が衰えると、以下のような行動が目立つようになります。

  • 服装に無頓着になる(コンビニに部屋着や寝間着のまま行く)
  • 他人の話を聞かなくなる
  • 自己中心的な行動が増える
  • キレやすくなる

こうした変化は悪気があって起こるのではなく、脳の働きが変化することによる自然な現象 なのです。 「48歳を過ぎたら相手の気持ちを意識することが大切」 だと西氏は指摘します。

脳の老化を防ぐ方法

「相手の気持ちを読む力」の衰えには個人差があります。 70代、80代になっても高い共感力を持ち続ける人もいれば、50代で著しく低下する人もいます。 この違いは、日々の行動や習慣に影響されるのです。

脳の老化を防ぐためには、以下のような工夫が有効です。

  1. 新しいことに挑戦する

    • 興味のある分野の勉強を始める
    • 新しい趣味を持つ
  2. コミュニケーションを意識する

    • 家族や友人と積極的に会話する
    • 相手の話をじっくり聞く習慣をつける
  3. 運動を習慣化する

    • ウォーキングや軽い運動を続ける
    • 運動は脳の活性化にも役立つ
  4. 脳を使う活動を増やす

    • 読書や文章を書く習慣を持つ
    • 言葉遊びやパズルに取り組む

脳は 使わなければどんどん衰えますが、適切な刺激を与えることで老化を遅らせることができる のです。

まとめ

「加齢=老化」とは言い切れず、年齢を重ねても伸び続ける能力があることが分かりました。特に 語彙力は50代以降も成長を続け、67歳でピークに達する という驚きの事実もあります。一方で、「相手の気持ちを読む力」は48歳をピークに低下していくため、意識的に人の話を聞き、共感力を維持する努力が必要です。

脳の老化は自然な現象ですが、日々の工夫次第で「スローエイジング」や「ダウンエイジング」が可能 です。新しいことに挑戦し、脳を活性化させながら、充実した人生を送りましょう。

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