コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.649] 未矯正の屈折異常の有病率:会津コホート研究、記事紹介

清澤のコメント:平塚先生、小野先生が会津で行った調査で、眼鏡が必要なのにかけてないから視力が出ていないという人の40歳以上での頻度を調べた調査です。良い視力の側の視力が0.5以下で1ライン以上の改善があった人をそれと定義。およそ10%もいるのですね。80歳以上ではそれが20%超にもなるそうです。高齢だからこんなものという認識の人が多いのですかね。Japanese Journal of Ophthalmologyの記事です。

日本における未矯正の屈折異常の有病率:会津コホート研究におけるロコモティブ症候群と健康転帰

    概要

    目的

    矯正されていない屈折異常(URE uncorrected refractive error)は、視力障害の主な原因であり、失明の2番目の主な原因です。これは、世界中の主要な公衆衛生上の課題です。しかし、日本におけるUREの現状は不明である。

    研究デザイン

    横断的研究。

    メソッド

    2012年には、福島県南会津町と只見町で健康診断を受けた40歳以上の地域住民を対象に人口横断調査を実施しました。UREは、見栄えの良い眼の視力が0.5未満の場合、および視力がより見やすい眼の屈折矯正により1ライン以上改善した場合に考慮されました。UREの年齢別有病率を推定し、傾向のp値を計算して、UREの有病率と年齢の関連の線形パターンを調べました。

    結果

    この分析には2952人の参加者が含まれていました。調査対象集団の平均年齢(標準偏差[SD])は69.10(9.67)歳で、57.79%が女性でした。UREの全体的な有病率は10.90%(95%CI、9.77–12.05%)でした。年齢カテゴリ別の有病率は、5.00%(95%CI、2.03〜10.03%)、6.09%(95%CI、3.59〜9.58%)、7.02%(95%CI、5.49〜8.81%)、11.96%(95%CI)でした。 、10.15〜13.97%)、および22.39%(95%CI、18.41〜26.78%)、それぞれ40〜49歳、50〜59歳、60〜69歳、70〜79歳、および80歳以上(p -トレンドの場合、<0.001)。

    結論

    UREの有病率は10.9%であり、特に80歳以上の個人では20%を超えていました。UREの発生率の増加と年齢の増加との相関関係を考えると、特に高齢者にとって、UREの認識を促進するための公衆衛生介入は重要です。

    Hiratsuka, Y., Ono, K., Takesue, A. et al. The prevalence of uncorrected refractive error in Japan: the Locomotive Syndrome and Health Outcome in Aizu Cohort Study. Jpn J Ophthalmol 66, 199–204 (2022). https://doi.org/10.1007/s10384-022-00900-9

     

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