小児の眼科疾患

[No.1470] 3歳児健診眼科検査 高津区も屈折検査機導入へ:

清澤のコメント;3歳児は実際には痛くない検査でもまだ検査を怖がる年齢です。それに対しては、1mくらい離れて近視や遠視の程度を測定できるこのスポットビジョンスクリーナは大変有用です。先月から自由が丘清澤眼科でもこの装置を導入できました。従来からのスキアスコピーという装置もありましたが、3歳程度にはこのほうがはるかに容易です。この機材の導入で、当医院でも区の3歳児検診でチェックされた児童をスムースに追加検査できるようになりました。目黒区の眼科でこの装置を装備しているところは半数弱です。

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3歳児健診における眼科検査 市政報告いよいよ高津区も屈折検査機導入へ自民党 川崎市議会議員 青木のりお:記事採録

 令和3年度の3歳児健診の実績は、対象者1万2千962人に対し受診者1万2千340人、受診率95・2%です。3歳児健診における眼の一次検査は家庭で行う簡単な視力検査とアンケートの記入です。しかし、子どもが見え方をうまく説明できない、保護者が「まさか我が子が見えていない」と感じないなど、検査精度に限界があり、家庭での検査と問診だけでは眼の異常を見逃してしまう可能性があります。

屈折検査機の導入決定

 健診での見逃しを無くすため、川崎市眼科医会は3歳児健診への屈折検査機(SVS)導入を要望しました。屈折検査とは眼のピントが合うために必要な屈折を調べるもので、子どもへの負担無く数秒で精度の高い検査が可能です。市への要望を続けた結果、令和4年度予算で屈折検査機器の導入が決定しました。本年1月より幸区と多摩区において先行導入され、5年度初旬には高津区でも始まる予定です。現在、高津区の3歳児は1873名(令和4年10月1日時点)。新しい検査で子ども達の眼の健康が守られることを願っています。

眼を大切に

 スマホの普及により眼の不調を訴える人は増加しています。私自身、使用後に眼が痛くなる事があり、子ども達がスマホ等を長時間見ていると心配になりますが、適正な時間がわからずアドバイスに悩んでいます。今やスマホは欠かせないデバイスですが、上手に付き合うことが必要です。

 人生100年時代、健康な眼を保つことはより豊かな人生に繋がります。私も75歳以上の両親にどのように眼の健康の話をするか悩む事もありますが、成人や高齢者の方にも眼科健診の重要性を広く周知する必要があります。現在、成人向けの市の健診に眼科健診は含まれていません。失明原因第一位の緑内障は40歳以上の20人に一人が疾患しているとも言われ、成人向けの詳しい眼科健診の構築が望まれます。眼の検査は認知症の早期発見に繋がるという研究もされています。子どもから大人・高齢者まで生涯健康であるために、引き続き眼科健診の充実に向け尽力して参ります。

   ーーーーーウェルチアライン社の機材紹介ビデオですーーーーー

スポットビジョンスクリーナーとは

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