自分だけは損したくない人の投資心理学(講師:大江 英樹氏)
清澤のコメント:家人が旅行に出たので、残された犬たちの世話をしています。さくらさんは16歳なので、このところだいぶん白内障が進んでいます。犬の白内障手術をしてくれる獣医さんもいるようですが、私はまだそこまでは考えては居りません。
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さて、ウクライナショックで株価が下がっているようです。この講演を今聞き直してみるとさらになるほどと思いました。
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人々は、経験上、同じところで間違う。行動経済学が面白い。普通の人が自分の感情に従って売買すると失敗する。勘定で判断すべきなのに感情で判断する。相田光男の「人間だもの」の心。
行動経済学の人間のモデルは期待効用仮説なのだが、人は其れとは違う不合理な行動をしがちだ。プロスペクト理論と認知バイアスを述べる。損失回避性:損をすることが嫌だとして逆に損に吸い寄せられる。利益は早く確定したくなり、損失の時には損を嫌い賭けに出たがる。参照点依存性。現状維持バイアスがかかって売りそこない、底値で売ることになる。儲かるときは僅かな利益で、損は大きくなる。
株が下がるとき①個別企業の行政の理由による場合。②全体に下がる理由が有るとき。個別企業が悪くはなく、地合いが悪い。参照点(自分の買い値)を自分でもってそこからの変動で判断したがる。参照点依存性は難平買いに仕向ける。9割が失敗する。買い値に戻ったらというのは期待だけ。プロスペクト理論そのもの。
2)認知バイアス:①ヒューリスティック(直感)で、解り易いことが起きやすいと感じる。飛行機事故の方が自動車事故より確率は低いのにそうは感じない。だからテーマ型投信は誤り。持たざるリスク(機会損失)の勘違い。②認知的不協和の解消。狐と葡萄の話にみられるようにきっとあのブドウは酸っぱいと思う事で納得する。株は飼いたいが買えてない人が多い時、買いたいパワーが市場に充満したときに騰がる。買いたい弱気で騰がり、売りたい強気で下がる。
自然な感情に任せた投資は失敗する。あらかじめルールを作ってそれに従うべきだ。
ではどうするか。短期投資と長期投資は分けるべきだ。長期なら待つことが大事で、短期なら見切ることが大事。長期では実態価値と現在の価格の乖離を見て買う。株価は影なので、相場を追いかけてはいけない。暴落したときに売ってはいけない。個人投資家は、一定のキャッシュは残すべきだ。難平買いは失敗するというが、企業価値の低下に気が付かないなら失敗するという事だ。売るときは一部を売る。
短期投資は、市場の歪みを探すのだ。難平買いは避けたい。
天井と底を見逃さないのが大事。今回だけは違うおじさんが出たらそこが変局点。1074年10月9日のオイルショックを見たが、4年で戻った。1989年の高値ではもっと上がるといわれた。リーマンショックも100年一度と言われたが、そのレベルの暴落は10年に一度は有るものだ。ビジネスウィークの表紙1978年が株式の死といわれたが、そこが底であった。。
こんな人は投資をしない方が良い。お薦め銘柄だけを安易に聞こうとする人。投資の本を必死に読む人。お金に執着がある人はプロスペクト理論によっても、リスクを取れないから勝てない。自分で探すのが投資なのだ。ここから20年先を考えればよい。今からでも乗り遅れではない。
株式投資に向いている人は①あまのじゃくな人だ。人と逆のことをするのが良い。②疑り深くひねくれた人が良い。妄信しないこと。③勉強する人。④運のいい人。 インデクス投資も悪くはない。生活に困らない範囲で。積み立て投資もよい。
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