糖尿病網膜症・加齢黄斑変性・網膜疾患

[No.1671] アステラス、米IVERIC bio買収で合意 総額約59億ドル

眼科医清澤のコメント:日本の製薬会社アステラスが米国の医薬品ベンチャー企業IVERIC bioを大きな金額で買収することが発表されています。新規開発の薬剤Zimuraは、Iveric Bioで開発中の補体C5阻害剤として作用するものだそうで、萎縮型の加齢黄斑変性に有効だとされていて、現在湿潤型加齢黄斑変性症の治療に多用されている抗VEGF阻害薬とは異なります。湿潤型(wet type)加齢黄斑変性にける網膜新生血管の治療には、いくつかの選択肢がありますが、最近使われるようになった抗VEGF(血管内皮増殖因子)療法はその効果が高く評価されています。今回の薬剤はこれとは別のアイデアに基づく薬剤のようです。 

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◎ アステラス、米IVERIC bio買収で合意 総額約59億ドル

5/1 8:50 配信

ロイター

[東京 1日 ロイター] – アステラス製薬は1日、米国のバイオ医薬品企業IVERIC bioを買収することで合意したと発表した。アステラスUSホールディングの子会社を通じて1株40ドルで取得、買収総額は約59億ドルとなる。

買収後はIVERIC社はアステラスが間接的に保有する100%子会社となる。

IVERIC社は眼科領域で新規治療薬の研究開発に注力している。

IVERICの株主や独占禁止法関連の当局の承認を前提に、23年度第2四半期中の買収完了を見込んでいる。買収資金は手元資金に加えて、銀行借り入れとコマーシャル・ペーパー発行による計約8000億円の新規調達資金を充当する予定だという。

ではこの眼科用新薬とは何なんだろう?

◎ Zimuraは、Iveric Bioによって開発された製品で、補体C5阻害剤として作用します。この薬剤は、乾性加齢黄斑変性症(AMD)に伴う地図状萎縮(GA)の治療のための新しい治療法として試験されています。GATHER1およびGATHER2という2つの第3相臨床試験で、Zimuraは12か月の主要評価項目を統計学的に有意に達成し、安全性プロファイルが良好であることが示されました。(イベリック (ivericbio.com)に記載あり)

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