糖尿病網膜症・加齢黄斑変性・網膜疾患

[No.2739] 加齢黄斑変性の原因、症状、診断、治療とは?

清澤のコメント:日本人の中年で増えており、取り上げられることも多い加齢性黄斑変性症(age related macular degeneration: ARMD)の原因、症状、診断、治療をまとめてみます。視力低下など、この疾患が疑われる様な症状を自覚しているのに、初期の白内障だろうといった素人判断で治療時期を失することの無い様にすることが大切です。緑内障でも視野欠損に気づかぬ人がしばしばいます。加齢黄斑変性と似たものに、強度の近視患者に診られる近視性黄斑変性というものもあります。
末尾に加齢黄斑変性に言及した、以前の日刊ゲンダイ自著記事を引用しておきます。
原因:
加齢性黄斑変性症の正確な原因は不明ですが、いくつかの要因が影響しています:
  • 加齢:最も一般的なリスク要因であり、加齢とともに発症リスクが高まります。
  • 遺伝:家族歴がある場合、リスクが高まります。
  • 喫煙:喫煙者は非喫煙者に比べてリスクが2倍から3倍高いとされています。
  • 食生活:ビタミンやミネラルが不足する食事、特に抗酸化物質の不足がリスクを増大させる可能性があります。
  • 高血圧:高血圧はAMDのリスクを高める可能性があります。
  • 肥満:肥満もリスク要因の一つです。
  • 紫外線曝露:紫外線の長期曝露もリスクに寄与する可能性があります。

症状

加齢性黄斑変性症の症状は進行状況によって異なりますが、以下のような症状が見られます:

  • 中心視力の低下:細かい作業や読書に困難が生じます。
  • 視野の中央部が歪む:直線が波打って見えることがあります。
  • 暗点:視野の中心に黒いまたは灰色の暗点が現れます。
  • 色の識別が困難:色の鮮やかさが失われることがあります。

診断

加齢性黄斑変性症の診断は、以下の方法で行われます:

  • 視力検査:視力低下の程度を確認します。
  • アムスラーチャート:視野の歪みや暗点を確認するための格子状の図です。
  • 眼底検査:網膜の状態を確認します。
  • 蛍光眼底造影:血管の異常を確認するために行われます。
  • OCT(光干渉断層計):網膜の詳細な断面画像を撮影し、異常を検出します。

治療

加齢性黄斑変性症の治療法には、以下の方法があります:

  • 抗VEGF薬の注射:血管新生を抑えるために眼内に注射します。ルセンティス、アイリーアなどがあります。
  • 光凝固療法:レーザーを使用して異常な血管を焼き固めます。
  • 光線力学療法(PDT):ビスダインという薬剤を静脈に注射し、レーザー光を照射して異常血管を破壊します。
  • ビタミン補充療法:AREDS(Age-Related Eye Disease Study)研究に基づくビタミン・ミネラルサプリメントが進行を遅らせるとされています。
  • 生活習慣の改善:禁煙、健康的な食事、適度な運動なども重要です。

加齢性黄斑変性症は早期発見と適切な治療が視力を保つために重要です。定期的な眼科検診を受けることをお勧めします。

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