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[No.2232] 東大研修医によるやせ薬処方箋の違法発行事件:

GLP-1作動薬は2型糖尿病治療薬のゲームチェンジャーとして注目されているが、一方でやせ薬としても使われて医療現場での世界的な品薄状態を引き起こしているという。東大病院の2人の研修医が病気でもないのに糖尿病薬を交互に処方していた件が発覚した。カルテでの処方記録の削除も悪質と捉えられる。全ての医師や研修医はこのような違法性が問われるような処方には決して手を染めてはなりません。

   ーーー記事要約ーーーー

東京大学医学部付属病院で、臨床研修医2人が病気でもないのに医師の立場を利用して処方箋(せん)を発行し、薬を入手していたことが、東大病院などへの取材でわかった。2人は、処方箋発行の電子カルテの痕跡を削除していた。この薬はインターネット上で「やせ薬」として紹介され、糖尿病以外での使用について注意が呼びかけられている。研修医は、その処方箋を使い院外薬局で薬を入手。さらに、電子カルテ上で処方箋を発行した痕跡を削除していた。薬は2型糖尿病患者向けの治療薬「GLP―1受容体作動薬」で、食欲を抑える効果があるとされる。日本糖尿病協会は8月、「糖尿病のある方々が安心して治療を続けることが危ぶまれている現状を深く憂慮している」というメッセージを出した。厚労省も7月、この薬を糖尿病治療を行う医療機関に優先的に供給するよう関係機関に求めている。東大病院は取材に「自己使用目的で転売目的ではなく、常習性もなかったものと判断している」と説明。電子カルテの痕跡の削除の目的や、処方箋料の支払いの有無についての質問には回答がなかった。「臨床研修における指導が行き届かず重く受け止めている。病院長から厳正な指導をし、臨床研修医などに対して注意喚起した」としている。

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