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[No.1097] 新梅毒治療薬「ステルイズ」とはどんな薬か?

一昨日の日刊ゲンダイの記事に対する多くのコメントの中に、梅毒の治療法、予防法を聞きたいというものが多数見られました。担当の記者さんに聞くと梅毒の治療薬にゲームチェンジャーが出て、大きく方針が変わっているそうです。記事を抄出します。

“目の梅毒”とはどんな病気なのか…新規感染者1万人超え必至で注目:自著記事

   ーーーー記事抄出ーーーー

2022年1月発売開始の新梅毒治療薬「ステルイズ」とはどんな薬なのか

 梅毒患者の急増で注目されているのが、今年1月に発売開始された、長時間作用型のペニシリン製剤「ステルイズ」(一般名ベンジルペニシリンベンザチン水和物)だ。日本性感染症学会は発売後、「性感染症診断・治療ガイドライン2022」を追加改定し、神経梅毒を除く活動性梅毒の第一選択薬としている。「プライベートケアクリニック東京」の尾上泰彦院長に話を聞いた。

「この薬は海外では70年近く前から使われ、梅毒治療の標準治療薬として用いられており、有効性や安全性は確立していると考えられています。日本では長くペニシリン系抗菌薬の内服剤が使われてきましたが、梅毒の増加傾向に伴い、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議の検討を経て、厚労省が製薬会社に開発を要請。梅毒の治療薬として承認された筋肉注射薬です最大の特徴は早期梅毒(感染から1年未満の活動性梅毒)の場合は1回で治療が完結すること。そのため、これまでのように治療途中で梅毒患者が音信不通になり、治療が中断することがなく、感染を広げるリスクが低下することが期待されています」

 この薬の添付文書によると、13歳以上の早期梅毒は1回、後期梅毒(感染から1年以上経過した活動性梅毒)は週1回、計3回筋肉内に注射する。2歳以上13歳未満でも同様の回数行うが、年齢、体重により量を減らす。2歳未満の早期先天梅毒や早期梅毒に対しては体重1キロ当たり成人の48分の1の量を1回注射する。

 副作用としてはショック、アナフィラキシー、偽膜性大腸炎、中毒性表皮壊死融解症、間質性腎炎、急性腎障害、溶血性貧血、過敏症、心血管障害などが報告されている。

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