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[No.1483] 容疑者自殺で考えたこと;宮台真司

要旨:マスコミ報道の直前に犯人の自殺を聞いた。犯人は80-50歳問題に連なるロストジェネレーションに属する人物であった。社会から隔絶していた人物による犯行。宮台氏はそれで落ち込んだ。以前から宮台氏の周りには自殺者が多かった。例えば東大の女子学生、中央大の学生、辣腕編集者などがいた。直面するとその時に自分にも何かができたのではないかと感ずる。その東大女子学生は優秀な学生であると同時にデートクラブメンバーの2重の生活をしていた。

犯人の自殺は、躁転後の自殺か?今回の襲撃犯の宮台氏に対する殺意は明確であった。犯人の自殺で自分の危険は去ったのだが、それだけでこの事件が忘れられるべきではない。犯人は40歳代の引きこもりで、就業歴なしというロストジェネレーションだ。「親が80歳台で子は50歳で引きこもり」というパターンだ。この犯人はなぜ宮台氏に殺意を持ったのか?この質問は多くの人に意味を持つ。送検前なので話せないが、それらしきパターンはある。

 他への攻撃は社会から隔絶された人の自力救済のようなものか?安倍氏の襲撃に関する事項も似ている。人々には自力救済ではない統治権力の介入が必要だ。それがあれば、社会はトラストベース(信頼関係)で対応できる。それがないと孤立した人の無理な自力救済しかない。オーストラリアの単純無差別殺傷事件の劇映画がある。(清澤注:ジャスティン・カーゼル監督、ケイレブ・ランドリージョーンズ主演最新作『NITRAM』が、邦題を『ニトラム/NITRAM』)その犯人はいわゆる社会の代弁者ではない。

犯人の自殺は宮台氏にどう影響したか?自殺が起こると関係者は自分がこうしなければその自殺が起きなかったのではないかと思うものだ。傷害の動機が分からないが、考えるところはある。死者のフレームから外れるものは犯人には認知バイアスがかかって耳に入らない。

宮台氏は右か左か?右翼からは嫌われている。宮台氏は右翼の鈴木邦男氏のはらはら時計を読んで影響を受けた。彼は情動の連鎖と言った。よど号事件、三島由紀夫、そしてそれに「意気を感じた」野村 秋介も同じ。知か力か?これは、2500年以上前からある考え方だ。竹内 好(たけうち よしみ)の言う一番主義者で空っぽな人間たち。初期ギリシャ哲学につながるが、これは制度を変えても変わらない。パッション(沸き上がる思い)、強い思いが古今東西に有った。本人には享楽であるが、他者から見れば悲劇である。

ざっくりいうと、塩見孝也(しおみ たかや)は刑務所から出てから自分の信奉していたのは非人間的なマルクス主義だったと言い放った。廣松 渉(ひろまつ わたる)氏もアジア主義の系列のなりすましだった。北一輝も石原寛治も右と言われるが、そのようななりすましであった。

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