コンタクトレンズ定期検査や結膜炎診療で受診した患者さんで、必要に応じて行われるOCT検査で検出される ①乳頭陥凹拡大とは何ですか?何を意味していますか?また、②同検査で指摘される視神経線維層欠損とは何ですか?それらが有った場合には何を意味していますか?更に、その場合に ③ハンフリー視野計で視野欠損を探す必要性を述べてください
視神経乳頭陥凹拡大は、眼科健康診断で最も多く見られる所見の一つであり、緑内障に関連しています。以下に詳細を説明します。
1)視神経乳頭陥凹拡大:
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- 定義: 視神経乳頭は、網膜の神経節細胞から出た軸索突起(神経線維)が一箇所に集まり、約100万本の束(視神経)となり、眼球の外へ出て行く部分を指します。
- 眼底所見: 緑内障による変化で見られ、眼底検査で乳頭陥凹拡大が観察されます。
- 意味: 緑内障が進行すると、神経節細胞が障害され、視神経乳頭が拡大して見えます。最終的には視神経乳頭は真っ白く見えるようになります。
- 症状: 初期は自覚症状がほとんどなく、進行すると視野の欠損や視力低下が起こります。
- 原因: 緑内障では神経節細胞の脱落が認められ、神経線維が減少することで視神経乳頭の陥凹部分が深くなります。
- 診断: 視野検査で異常が検出されて初めて緑内障と診断されます。最近では光干渉断層計(OCT)が登場し、神経節細胞層や神経線維層の状態を非侵襲的に測定できるようになりました123.
- 2)視神経線維層欠損:定義: 網膜の神経線維は視神経乳頭から扇状に眼底全体へ広がっていきます。この神経線維が欠損してしまう状態を指します。意味: 緑内障に見られる異常で、眼底検査で発見できます。網膜の各部分から視神経乳頭を結ぶ神経線維の暑さがその部分で薄くなっていることを意味します。視野検査で特徴的な視野欠損が認められれば、緑内障と断定できます2.
- 3)ハンフリー視野欠損:
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- 必要性: 視神経乳頭陥凹拡大や視神経線維層欠損がある場合、さらに緑内障の存在を確認し、緑内障の進行を評価するためにハンフリー視野検査が必要です。
- 緑内障の治療では、早期発見と適切な管理(治療)が重要です。患者さんには定期的な眼科検診を受けることをお勧めします。1234
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