此のところ急激にアレルギー性結膜炎が増えています
初夏の頃に多いカモガヤやホソムギ等のイネ科植物?それとも、夏の終わりから秋にかけて多いブタクサやヨモギなどのキク科植物?
日当たりが強く、数週間前に草刈りがなされたこの空地もイネ科もヨモギも含めて草が盛んに茂っています(高円寺、清澤撮影7月2日)。
先週あたりから結膜炎の患者さんが急に増えてきました。もしかすると、私の直感では高齢者の患者が多いようです。その多くは、急性発症で片目の症状が強いのです。やがて両眼の異常を訴えます。症状を抑えるために抗菌薬に合わせて軽いステロイド点眼も処方して症状の改善は得られているようです。一般的に細菌培養は陰性です。
植物の花粉に対するアレルギーでしょうか?今年は梅雨明けも早く、「秋の花粉症が前倒しで出ている」という噂も、また「初夏の花粉症?」との声も聞かれます。これからはアレルギーの採血検査も併せて診療を行ってみましょうか?
臨床的に疑問を感じた場合に、私はEye wikiなど信頼できる欧米の記述に向かうのですが、アレルギー性結膜炎のように地域性の高い疾患にはそれら米国の記述は当てはまらないことが多いです。日本の花粉症のカレンダーを基に考えることにしましょう。
これからはプール熱などのウイルス性結膜炎も出てくる季節です。結膜炎には注意して向かうことにいたしましょう。
ネットの情報を抜粋してみます。
キク科、クワ科花粉症の特徴
キク科、及びクワ科の花粉は関東では8月~10月頃が飛散のピークにあたり、そのほとんどが秋に飛散します。原因となる植物は、キク科ではブタクサやヨモギ、クワ科ではカナムグラが有名です。この花粉症を患うとセリ科の植物や、その他のメロンやりんご等に対して果物過敏症を起こすこともあるので注意が必要。ブタクサに関しては発症率も低くなってきていますが、ブタクサのアレルギーを持つひとは、メロン、スイカなど食事すると、目の晴れや、口や喉のかゆみなどが起こる果物過敏症を持つ方が多いとされる。
イネ科花粉症の特徴
イネ科花粉症は、スギ花粉の飛散が終わる5月頃から本格的に飛び始め、7月頃までそれは続きます。種類や地域によっては、8月や10月まで飛散し続けるものもあります。さらにこのイネ科花粉ですが、飛散距離は精々が数キロ以内なので、自分の暮らす近辺にイネ科の植物がないならばアレルギー症状がでる可能性はかなり低くなります。イネ科花粉症の原因となる植物のうち、特に有名なのが“オオアワガエリ”と“カモガヤ”という種類。どちらも昔から日本に生息していた植物ではなく、明治初期頃に牧草として輸入されたものが戦後あたりに野生化し、日本全国に広がったとのこと。
コメント