清澤のコメント:日刊ゲンダイに昨日発売(本日ネット公開)の記事を引用します。話題性としては東京都眼科医会のアイフェスティバルの方を紹介したかったのですが、記事の体裁から緑内障、白内障、「第10回東京アイフェスティバル 2022」となりました。ブログでは「眼科検診」枠とします。ですから、緑内障と白内障の部分の説明は通り一遍です。
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「緑内障」は中途失明の原因1位の病気だが…正しく知れば怖くない
40代日本人の20人に1人、60代の10人に1人が患っているとされる緑内障。眼圧の影響で網膜の神経が少しずつ減っていき、見える範囲が狭くなったり、視力が下がったりする目の病気だ。日本では中途失明原因第1位の目の病気として喧伝されており、怖いイメージがある。しかし、慢性の緑内障は10~20年かけてゆっくり進行する。そのため、チャンスを捉えて眼科検診を受けて病気を発見し、治療に取り組めば、失明することはまれだ。「自由が丘清澤眼科」(東京・目黒区)の清澤源弘院長に聞いた。
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「緑内障=失明は誤解です。緑内障は早期発見して適切な治療を受ければ予後の良い病気です。漠然と怖がったり、勝手に治らない病気と想像して眼科受診をためらわないようにすることが大切です。手遅れにならないように緑内障のリスクが高くなる40歳以上は定期的に眼科検診を受けるべきです」
緑内障にはさまざまなタイプがあるが、代表的なのが開放隅角緑内障だ。房水の出口が詰まって眼圧が上がってしまうタイプで、痛みがないので自覚症状がなく少しずつ病状が進行する。中でも、眼圧がそれほど高くないまま視野欠損が進行する正常眼圧緑内障というタイプが日本人では多い。
「房水の出口が急に閉じてしまう『急性緑内障発作』では猛烈な吐き気や頭痛に襲われる。そのため、病気の発症が明白にわかります。しかし、開放隅角緑内障の場合には、それがありません。しかも、中心視力は侵されず、周辺部の視野欠損で始まります。そのため、自分が緑内障と気が付かないまま日を過ごしている人が緑内障患者の80%にも及ぶのです」
とはいえ、視野が欠け続けていけば、途中で気が付くのではないか、と思う人もいるかもしれない。しかし、目にはそうならない仕組みがあるという。
「視野に欠損があっても、脳が周りの視野の色合いを使って欠けた部分を埋め合わせてしまうのです。そのため片目を隠して世界を眺めても最後まで視野欠損があることにはなかなか気が付けないのです」
目の異常に気付くには眼科検診を受けることだ。
「最も容易に異常を見つけられる方法は眼底写真による判定です。視神経乳頭陥凹拡大というのが緑内障の疑いという意味です。その場合には、眼圧測定、3次元画像解析、それに視野検査をします。実際には眼圧があまり高くないタイプ、つまり正常眼圧緑内障が過半数を占めます。まして、自分で眼圧の上昇や、視野の欠損に気が付くことはまれです。ですから、眼科検診を定期的に受けることが大切なのです」
■中高年は白内障にも注意
40歳以上の人が定期的に眼科検診を受診しなければならない理由は他にもある。白内障を発見することだ。
「定年延長で60歳以上でも現役という人も多くなっています。そんな人たちが緑内障と共に気を付けたいのが白内障です。目の中の水晶体が曇って、視力が下がる病気です」
白内障も加齢と共に徐々に進行するため、自分自身では気付きにくい。しかし、眼科検診ではすぐにわかるという。
「眼科医が細隙灯顕微鏡で水晶体を見れば、白内障が始まっていることは比較的簡単にわかります。最近、左右の視力に少し差があることを感じているというような場合には、眼科医に相談するといいでしょう。糖尿病であったり、眼球打撲の既往歴があったりする人に起きやすい病気ですが、中年以降なら何もなくても起きます」
点眼薬もあるが、決定的な治療法は手術。最近は多焦点レンズや乱視矯正レンズなど種類も豊富。眼内レンズの選択は主治医に相談することだ。
とはいえ、目の健康についてピンとこないという人もいるはずだ。そういう人は10月10日の「目の愛護デー」にちなんで行われる各地の眼科医会主催のイベントに参加するのもいいかもしれない。
東京では東京都眼科医会と東京都が10月8日(土)から9日(日)の2日間、新宿駅西口広場の特設会場で「第10回東京アイフェスティバル 2022」を開催する。ここでは、1対1で眼科医が疑問に答える「眼科Q&Aコーナー」などが開かれる予定だ。
人間が受け取る情報の7割は目から得るといわれる。人生100年時代だからこそ目の健康は重要だ。健康的な生活を長く続けたいのなら、まず定期的な眼科検診を始めることだ。
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